プロフィール

Author:homia
homia(ほみ)
2004年春、山岸涼子の「テレプシコーラ」を読み
同年8月東京バレエ団40周年記念ガラからバレエに通い始める
2006年7月7日ブログ開始

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エトワール・ガラ 2008 Aプロ(1) 8月10日 オーチャードホール
とりあえず第1部について。

『ハムレット』第2幕より“パ・ド・ドゥ”
振付:J.ノイマイヤー 音楽:M.ティペット
シルヴィア・アッツォーニ イリ・ブベニチェク


2007年夏のフェリ引退ガラで観ていて(アッツォーニ&リアブコ)、好きな場面。
最初ひとりでお人形と戯れたり、喜怒哀楽をはっきりと表現するアッツォーニのオフェリアにとても引き込まれます。幼さがすこし痛々しい。
お互いを想う気持ち、旅立ちをなかなか告げられないハムレット、なんとなくわかっていながら受け入れ難いオフェリア。そんな二人の感情が行き交うのを息を詰めて見守るようなPDD。

サポートされて片脚をターンアウトしながら高々と上げていくアッツォーニの動きを見ながら、その脚は感情の高まりを語っているのだと妙に納得しました。ジュリエットしかり、マノンしかり。彼女たちの脚が描く軌跡は駆け上って行くときめきそのもの。そういったPDDはこれまでに何度となく見てきているはずなのに今更です。

ブベニチェクのハムレットにはシャイで不器用そうな印象を持ちました。内側に溜め込まれる想い、逡巡。それが想いの強さを感じさせる。
全幕を見ておらず、ストーリーもよくわかっていなくてもぐいっとその世界に引き込んで離さない、二人の表現力の素晴らしさには脱帽です。

『ジゼル』第2幕より
スヴェトラーナ・ルンキナ マチアス・エイマン


ジゼルのお墓前でアルブレヒトがジゼルを感じ二人で最初に踊るところではなくて、ミルタたちにみつかって懇願をくりかえしつつかわるがわる踊るところ。あの有名なアルブレヒトのヴァリエーションが含まれるところです。
ルンキナのジゼルは2007年の合同ガラでもちらっと観ていますが、その時より温度がありました。まだアルブレヒト経験値が低そうなエイマン君相手なので先輩お姉様モードに見えたのかもしれません。
組んで合わせた時間は短いだろうけれど、大丈夫?と思わせるサポートではなかったし、ヴァリエーションは美しくて素敵だし、まだ若いうちにアルブレヒトを踊るところを是非見たいと思わせてくれたエイマン君でした。
「きゃー素敵〜好きだわー」というのではないのですが、人を惹きつけてしまう何かをもっていますね。

『椿姫』第1幕より
振付:J.ノイマイヤー 音楽:F.ショパン
ピアノ:上田晴子
エレオノラ・アバニャート バンジャマン・ペッシュ


2007年夏の「ルグリと輝ける仲間たち」で白のPDDを披露した二人による第1幕のPDD。
その昨夏は二人がアルマンにもマルグリットにも見えず、苦手意識を持っていました。ところが先にBプロ『モーメンツ・シェアード』でアバニャートの魅力に触れることが出来、苦手意識が後退。とにかく二人の伝えてくるものを見てみようという気になっていました。

こういうマルグリットとアルマンもありなのかなー、これはこれで全幕を見てみたらもっと納得するかもしれない。というのが結論。なかなか良かったと思います。
アバニャートのマルグリットはとてもナチュラル。マルグリットでございます、という感じを出していなくて、彼女のマルグリット。アルマンよりかなり年上に見えたりはしないし(実際原作ではほとんど同じぐらい)、高級娼婦としてのふるまいもするけれど、もっとかわいらしく素直な女性。
ペッシュは世間知らずなお坊ちゃんには見えないけれど、若さと執拗なぐらいの寄せる想いの強さに少々たじろぐぐらい。これでほだされないということがあるかしら、とどきどきしてしまいました。

私自身の問題として、2007年はどの『椿姫』を観てもダメだったのかもしれません。フェリとボッレが、またムッルの印象が強烈で大切で。新国立の牧阿佐美の「椿姫」も酒井&山本組で見ていますが作品自体が受け入れ難かったし。
同じ作品をいろいろなダンサーが踊る、そうすれば必ず違ったものになる、振付家が踊らせているのなら、それぞれのあり方を振付家はおそらく許容しているはず。好みはそれぞれだし、これが一番、というのはきっとあるのだろうけれど、だからといってそれ以外を否定したくない。いろいろなものを感じ受け入れたいと思っています。

『メリー・ウィドウ』世界初演
振付:P.ラコット 音楽:F.レハール
マリ=アニエス・ジロ マチュー・ガニオ


きらきらと華やかでゴージャスな楽しい世界でした。
ジロの圧倒的な存在感。「ドナウの娘」では今ひとつに思えたラコットのデザインによる衣装も悪くない。ジロの身長としっかりした身体から繰り出される回転はなんともスケールが大きい。
マチューは王子様を演じているときより、こうしたちょっとひねりの効いたもののときに見せる表情の意外性に魅力を感じます。

バレエ公演感想 | 【2008-08-17(Sun) 17:01:53】
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エトワール・ガラ 2008 Bプロ(3) 8月9日 オーチャードホール
Bプロ感想の(3)。これでやっと終わりです。

『マーラー交響曲第5番 アダージェット』
振付:J.ノイマイヤー
シルヴィア・アッツォーニ バンジャマン・ペッシュ


白い衣装がシンプルで素敵。でもこの旋律の中ではどこか痛々しくも見える。ノイマイヤーのマーラーは他に第3番を見ているけれど、あちらはブルーだったか、臙脂だったかのユニタード。こちらは女性は短いスカートがついているし、男性も上下別。衣装によって与える印象がずいぶん違うことに気付きました。
第3番のときもそうだったけど、ダンサー達の動きと表情を追いながら、音楽と共に何かを感じているだけ。うまく言葉に出来ないが嫌いではない。けれど何かこれ、といったものも長く残らないのでこういうことを書くときには困ってしまいます。


『ドリーブ組曲』
振付:J.マルティネス
エレオノラ・アバニャート マチアス・エイマン


エイマン君のドリーブ組曲は2007年のルグリ・ガラに続いて二度目。美しい脚線、伸びやかな動き、絶対的な若さ、そしてこの人の持っている「とってもいい感じ」。見る者に好感を与えないではいられない人だと思います。
アバニャートもキュートで良かったですが、私は「モーメンツ・シェアード」の彼女の方が好きですね。


『トリオ』
振付:S.L.シェルカウイ
歌:C.ブランコ
マリ=アニエス・ジロ イリ・ブベニチェク アレクサンドル・リアブコ


3人がいろいろな形で踊るのが興味深かったです。最初はブベニチェクとリアブコ、次にジロが加わり、リアブコが抜け・・・という具合。ジロの最初につけていたスカートが長くて二重になっているらしく、上の方の一枚を頭の上から垂らすようにする瞬間がありました。修道女のようにも、ムスリムの女性のようにも見えて印象に残っています。
最後はひとり、またひとりと床を転がり、3人揃って舞台の奥から手前に向かって転がって行きつ戻りつで終わり。
パンフレットの解説では作品名が「デュオ」となっていましたが、同じコンセプトだとすれば

憂鬱や孤独に沈む心が、希望に向かい浮上する歓喜を伝えたい

との願いが託されているとのこと。
最後の3人ユニゾンでの転がる動きはなんだか納得がいくというか、収まりのいい感じがしました。


『マノン』第1幕第2場より“パ・ド・ドゥ”
振付:K.マクミラン
音楽:J.マスネ
スヴェトラーナ・ルンキナ マニュエル・ルグリ


マノンとデ・グリューが手に手を取って逃げてきてからの寝室でのPDD。
ルグリは手紙をしたためる様まで芝居心に溢れています。彼のデ・グリューは初めて。なんと若々しいことか。まさに恋に落ちたばかり、幸せの絶頂にある若者の喜びが動きのすみずみから伝わってきます。

5月に「ル・パルク」を見たとき、ルグリとオドリック・ベザールが並んで踊るところがありました。ユニゾンで動かないといけないところなのに、音楽を聴かず、隣のルグリとも合わせようとしているようには見えない、勢いに任せるように暴走気味に踊るべザール君。それが良いことだとは思いませんが、私が感じたのは彼の絶対的な若さ、未熟さでした。それをいとおしいとすら思った。そして同時にルグリの成熟と年齢も感じてしまいました。
ルグリは信じられないぐらい若々しいけど、若い訳ではない。彼がすごいのは成熟した魅力を持ちつつもその類稀な演技力、表現力で恋する若者を描いて見る者を納得させてしまうことなのでしょう。

ルンキナのマノンはとても清潔。コケティッシュで男たちがどうにも抗えないような魅惑的な女には見えません。まだまだ踊りを見ただけでそのスタイルの違いがすぐにわかる、という境地には至らない私ですが、さすがにロシアはボリショイのプリマがマクミランを踊りなれていないのはわかる。ルグリの万全のサポートもあって、かなりこなしていたのだとは思いますが、零れ落ちるような、崩れてしまいそうな、落下の自在さがもっとあるといいのにと思いました。
どうにもこの作品に関しては望むものが高いのかもしれません。
でも全幕でのルンキナのマノン、見てみたい気もします。

バレエ公演感想 | 【2008-08-12(Tue) 22:09:26】
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エトワール・ガラ 2008 Bプロ(2) 8月9日 オーチャードホール
昨日の続きです。しかもまだ終わらない。

『白鳥の湖』第2幕より
スヴェトラーナ・ルンキナ マチュー・ガニオ


マチューは甘やかに美しい正真正銘の王子。オデットに寄せる想いの表現は控えめ。
ルンキナは小柄な印象ガあったのですが、とても大きく見える白鳥でした。白鳥の女王オデットとしての姿の美しさに全幕を観てみたいなと思い始めましたが、やっぱりこの方の感情表現が私には響いてきにくいようです。もうすこしオデットと王子の感情の交流が感じられるアダージオの方が好み。

『ロミオとジュリエット』第3幕より“寝室のパ・ド・ドゥ”
振付:J.ノイマイヤー 音楽:S.プロコフィエフ
シルヴィア・アッツォーニ バンジャマン・ペッシュ


このところしっかりマクミランのR&Jを刷り込んでしまった目には、違う振付家の捉え方は新鮮。
別れの朝ではあるけれど、二人は今後の再会をちゃんと信じている。一抹の不安はあっても。
アッツォーニは本当に様々な表情を見せてくれ、違う視点を教えてくれる。不安よりも愛する人と初めて結ばれた喜びの方をより強く感じました。
ペッシュは野生的でセクシーな魅力があって、それがすこし不敵な若者にも見えるけれど、ジュリエットに対していとしさを全開にするところがとても素敵でした。


『カノン』
振付・J.ブベニチェク 音楽:J.パッヘルベル
マチュー・ガニオ アレクサンドル・リアブコ イリ・ブベニチェク


聴く者を脅かすことのないパッヘルベルの「カノン」に身を任せつつ、三人それぞれ違った個性を放つ魅力的なダンサーの動きに見とれておりました。


『瀕死の白鳥』
ピアノ:上田晴子
マリ=アニエス・ジロ


確かアンナ・パブロワの衣装を再現したという、チュチュがなかなかデコラティヴ。チュチュの円盤スカート部分から白鳥の翼をたたんで後ろに跳ね上がったような飾りが立ち上がっていました。上を向いている部分はそれほど大きくはないのですが。
パンフレットの作品解説によればジロは

物理的な肉体の死ではなく「完全美の消失」「魂の堕落」という哲学的な意味での死を象徴的に表現したい

と語っていたそうです。
それを読んだ上で見たからなのか、確かに迫り来る「死」に抗うというより、何かに脅かされ抵抗しつつものみこまれていく様子を感じました。
誰かの踊ったこの作品に特別な思い入れがまだある訳ではないので、なかなか興味深く、また見てみたいと思います。


バレエ公演感想 | 【2008-08-11(Mon) 21:48:31】
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エトワール・ガラ 2008 Bプロ(1) 8月9日 オーチャードホール
また1週間のご無沙汰となってしまいました。土日はエトワール・ガラ2日連続鑑賞。都心に近くないところに住んでいるので週末2日通うのは避けたいのですが、平日に間に合う自信がなかったので致し方なく。
Bプロ、Aプロの順に観る事になりましたが、個人的にはそれが良かったようです。
感想をすこしだけ上げておきます。続きはまた後ほど。

『眠りの森の美女』第3幕より“青い鳥”
振付:R.ヌレエフ
メラニー・ユレル アレクサンドル・リアブコ


確か2005年ハンブルク・バレエ来日時に話題になっていた、リアブコの青い鳥。こういう先入観はない方がいいなぁ、というのが最近の実感なのですが、やっぱり素晴らしかったです。
あのしなやかで柔らかい脚捌き、跳躍は一体何事でしょうか。力を感じさせる青い鳥もいるなかで、なんとも軽やかな、鳥というより全然別のもっと自由な夢の中の生きものを見ているかのようでした。
ユレルはサポートされてのピルエットで軸がずれることが多く、その辺りはパートナーと慣れていないせいなのでしょうか。時々ポーズにはっとする美しさがあって、さすがパリ・オペラ座のプルミエールなのかなとも思いつつ。

『モーメンツ・シェアード』
振付:R.V.ダンツィヒ 音楽:F.ショパン
ピアノ:上田晴子
エレオノラ・アバニャート マニュエル・ルグリ


これが素晴らしかった!Bプロ中私にとっては白眉。
アバニャートを初めて素敵だと思いました。今までどうにも合わなかったのです。
印象に残っているのは二人が向かい合い、アバニャートが肘を張って両手を顔の前に持っていき、サポートされつつ片足ポワント(多分)になるところ。何度か繰り返され、いつもアバニャートを背中から見ていたのが、最後に一度彼女の顔が見える向きで動く。おそらくこの作品の中でキーとなる動きだと思います。どこかせつない。
いろいろ感じたことを言葉にするのは難しい。的外れかもしれないし、きっと人それぞれに違う。けれどそこにはしっかりと二人の世界がありました。理屈はいらない。引きずり込まれるように音楽と、二人の動きを見守り、心を遊ばせていました。
またピアノがひっそりと寄り添って美しい。どうしてもダンサーたちに集中してしまいますが、それをマイナスの意味で乱すことがけっしてないし、ダンスと分かちがたく音楽が一体となっている。
もちろんルグリも素晴らしかった。音楽であり、アバニャートを輝かせるパートナーであり、完成度高く作品の中に存在している。
ああもう一度観たい。

バレエ公演感想 | 【2008-08-11(Mon) 00:23:09】
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7月の来日公演雑感1.ロイヤルバレエ
1週間のご無沙汰となってしまいました。まだ少々余裕なく、別件もありしばらくこんなペースかもしれません。
ひとつひとつの公演について感想を書くのは断念し、メモ程度にまとめてみようと思います。

7月5日『シルヴィア』マチネ

シルヴィア:サラ・ラム
アミンタ:フェデリコ・ボネッリ
オリオン:ヴァチェスラフ・サモドゥーロフ

ラムは第3幕のチュチュ姿でのPDDが似合っていて素敵でした。第1幕の雄々しいシルヴィアのところはすこし物足りなく。
ボネッリはやはり素敵でしたが、アミンタは出番が少ない。もうすこし強く印象に残ってもいいような気がしてしまいました。
サモドゥーロフのオリオンも男性的で良かったです。
DVDを見たときから気に入っていたエロスの役どころやダンスがやっぱり魅力的。
これをギャリー・エイヴィスが踊ったりしないのだろーか、と妄想しました。
『シルヴィア』という作品はシルヴィア役のダンサーが命。シルヴィアの存在感、満載の踊り、表情の変化を楽しむためのものだと実感。
実際の舞台を観て、やっぱりダーシー・バッセルは別格なのだなと再確認することになるとは。


7月13日 『眠れる森の美女』ソワレ

オーロラ姫:マリアネラ・ヌニェス
デジレ王子:ティアゴ・ソアレス
リラの精:イザベル・マクミーカン
カラボス:ジェネシア・ロサート
国王:クリストファー・サウンダース
お妃:エリザベス・マクゴリアン

ヌニェスのオーロラ姫に満足。テクニックはしっかりと安定しているし、演技もなかなか。満面の笑顔で自信と余裕をもって踊りきったローズ・アダージョには感嘆。素晴らしかったです。
幻影の場はすこし表情が豊かすぎかしらとも思いましたが、それが彼女のオーロラなのかもしれません。
最後のGPDDも見事に輝いていました。
ソアレスはひとしきり悪い遊びもしました、という感じのする大人っぽい王子。でも品がある。踊りもダイナミックで綺麗。少々おてんばに思えるヌニェスのオーロラには包容力のありそうなソアレスの王子がぴったり。最後の方は実生活でも恋人同士なのがわかるところがあり、微笑ましかったです。

リラの精は少々存在感が希薄。
カラボスがとても気に入りました。老婆ではなく大人の女なカラボス。こういうキャラクターは大好き。見せ場は第1幕の登場のところだけなのですが、とにかくそこがかっこいい。

日本のバレエ団が「眠り」をやるときと違って、プロローグ、第1幕での国王、お妃、カタラビュットの芝居に見ごたえがありました。カタラビュットに向かって「全員招待しただろうな、もれはないだろうな」とでも言うように念押しをした国王は、カラボスに詰め寄られると「ワシは知らん、こいつが」みたいにカタラビュットに責任転嫁。こういう上司は嫌ですけど、ここまでくっきりやってしまうんだ、と感心しました。
お妃はカラボスに頭を下げようとしたりして、それを国王に止められてしまうのですが、第1幕で編み物をしていた娘たちを許すように国王にとりなすところなど、人柄がきちんと伝わってきました。

その他では崔由姫さんの済んだ泉の精が観られて良かった。踊りも綺麗だし持っている雰囲気が素敵。上体と腕の使い方が美しいのではないかと思います。彼女が踊るとその周りの空間だけ別物になる。ファーストアーティストから1階級飛ばしてファーストソロイストに昇格されたそうで、今後の活躍が楽しみです。

男性の見せ場が少ない「眠り」で、第1幕の妖精たちにお付きがついてくるのは好き。リカルド・セルヴィラとホセ・マルティンぐらいしかわからなかったのですが、男性ダンサーが並んで同じ踊りをすると個性の違いがわかって楽しい。何故かセルヴィラに目が行きました。崔さんのお付きだったせいもあるかしら。

フロリナ王女のローレン・カスバートソン、青い鳥の佐々木陽平さんもとても良かったです。

最終的に2公演ちゃんと観られてなかなか楽しく、圧倒される、ということはありませんでしたが良かったです。来日した中で観られなくて残念だったのは、ルパート・ペネファーザーと散々こぼしているギャリー・エイヴィス。
3年に一度?のサイクルだと次は2011年?どんな演目をどんなメンバーで持ってきてくれるでしょうか。

バレエ公演感想 | 【2008-08-03(Sun) 21:43:42】
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ABT オールスター・ガラ 7月17日 東京文化会館
急遽行けるようになり、当日券で観てきました。

≪ラ・バヤデール≫ 第1幕のパ・ダクシオン
ミシェル・ワイルズ デイヴィッド・ホールバーグ


ワイルズはとても気の強そうなガムザッティ。イタリアン・フェッテ、コーダのフェッテはしっかり決めていたように思います。
ホールバーグは憂い顔のソロルがお似合いでなかなか素敵でした。
コールドは・・・4階席でしたから、並びが揃わないことがしばしばなのがよくわかってしまいましたし、紫のチュチュの4人?6人?が少々「え?」な踊りだったように見えちゃいました。
並びが揃わないより、「え?」な踊りの方がちょっとがっかり。

≪マノン≫ 第1幕のパ・ド・ドゥ
ジュリー・ケント マルセロ・ゴメス


ケントのマノンがとっても良かったです。どちらかというとこの人のチュチュ姿の方を多く観てきたのですが、マクミランだとこんなに流れるように音楽と感情に身を任せた踊り方をするダンサーなのだと新たな発見。コケティッシュで魅惑的なマノンそのもの。
ゴメスは頼もしそうな、包容力さえありそうなデ・グリュー。全幕で観てみたいです。

≪白鳥の湖≫ 第2幕のグラン・アダージオ
イリーナ・ドヴォロヴェンコ マキシム・ベロセルコフスキー


2月に「マラーホフの贈り物」でこの二人の黒鳥PDDを見たときより好印象。しっとりしたオデットに落ち着きのある王子、といった趣き。
白鳥たちはほとんど見ていませんでしたが、こちらも少々バタバタ。

≪シナトラ組曲≫ 振付:トワイラ・サープ
ルチアーナ・パリス マルセロ・ゴメス


これこそさすがアメリカのバレエ団の演目。シナトラの懐かしいような、甘酸っぱい、切ない歌にのせて男女のいろいろなシーンがカップルによって描かれる。最後は女に去られた後の男のソロ。
とっても素敵でした。パリスはポロポーションは地味だけれど大人の女の存在感。そしてゴメスの魅力的なこと!
優しくサポートするかと思えば荒っぽく扱う。その表情の変化にクラクラ。男性的魅力に溢れる彼がブラックタイを着こなし、ジャケットを脱ぎ、最後にはタイを解いて襟元を開けて踊るんですよ。
きっちり決めたスーツ系の男性にも弱く、それを乱した姿にも弱いので、内心は「きゃあきゃあ」状態でした。
男女の葛藤、男の孤独と自嘲、それでも最後には明るく去っていく。
カップルが違えばまた違った雰囲気になるでしょう。他のダンサーでも観てみたいです。

≪ドン・キホーテ≫ 第3幕のパ・ド・ドゥ
ニーナ・アナニアシヴィリ ホセ・カレーニョ


ドン・キのあの音楽が聞こえてきて、二人が登場するだけで幸福感一杯。音楽の力も大きいですが、この日はニーナのオーラが全てでした。こんなに観る者を幸せな気持ちにしてくれるダンサーが他にいるでしょうか。紆余曲折したけど観に来られて本当に良かった、幸せだな、と素直に感謝しました。
アンヘル・コレーラの降板は残念でしたが、カレーニョとの落ち着いた雰囲気が良かったです。
ニーナは昨年のグルジアバレエとの来日の時よりほっそりしたように見えました。ひとつひとつを確実にくっきりと決めていく。とても大きな動き。
カレーニョのバジルは何度か観ていて、相変わらず素敵だけれど、もっと若いときに観てみたかった気もする。
観客が何を求めているかよく心得ている二人が、誠実にそれに応え、世界を作ってくれる、それに身を任せればよいと至福のときでした。

≪ラビット・アンド・ローグ≫ 振付:トワイラ・サープ
ローグ(ならず者):イーサン・スティーフェル
ラビット(紳士):エルマン・コルネホ
ラグ・カップル:ジリアン・マーフィ デイヴィッド・ホールバーグ
ガムラン・カップル:パロマ・ヘレーラ ゲンナジー・サヴァリエフ
カルテット:加治屋百合子 マリア・リチェット カルロス・ロペス クレイグ・サルステイン


パンフレットをまだ買っていないので(夢カードを携帯しておらず、ケチ)、作品を理解していないのですが、けっこうおもしろかったです。
スティーフェルとコルネホが並んで踊ると、スティーフェルの方が自由な感じ、コルネホの方がきっちりした感じ。
ラグ・カップルは途中から雲行きが怪しくなって、強い女にも見えるマーフィがかっこいい。
ずっと疑いを知らない幸福そうなガムラン・カップル。
カルテットもいろいろ変化に富んでいて面白い。加治屋さん、きりっと強い踊り、存在感が素敵。カルテットの男性二人も魅力的。
暗くなっている後ろの幕の向こうからダンサーたちが登場してくるのに、何度か意表を突かれました。途中から慣れましたが効果的な演出です。
途中で何度か男性ダンサーが6人〜8人横に並んでユニゾンで踊るところがあり迫力。眼福。
ラビットとローグの関係がうまくつかめないままに終わってしまいましたが、好きなように感じればいいのだろうとも思います。
チャンスがあったらもう一度観てみたいですね。

バレエ公演感想 | 【2008-07-19(Sat) 23:57:32】
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「ルジマトフのすべて2008」 7月2日 新宿文化センター
とにかくもう、「行く!さっさと帰る」という意志の元、「ルジマトフのすべて2008」初日を観ることが出来ました。
以下これだけは、のメモです。

マイレン・トレウバエフのアリがとても素敵でした。
メドーラの登場前、上手前方で回転して膝をついた姿勢に降り、メドーラが出てくる方にさし伸ばした腕のそのしなやかな動きだけで軽い眩暈。身体の中を恍惚とした感覚が流れていきました。
彼の美しさとワイルドさはアリにぴったりですね。

コールプの「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」なんてちょっと意外なように思ってましたが、妖しい方へ黒い方へとこちらが期待しすぎなのでしょう。
さわやかな水色王子(衣装の色から連想)でした。
スパイラルのきいた動きがあまりないせいなのか、あのどこまでも続きそうな螺旋に吸い込まれるうっとりはなく。
むしろオブラスツォーワに惚れ惚れ。大好きです。来年冬のマリインスキー来日ではぜひとも全幕主演をして欲しい。
かわいらしく、溌剌と、でも雑さは微塵もなく品がある。緩急自在、スカッと気持ちよく脚を高く上げたと思えば、音に合わせてゆっくりと溜める。とにかく見ていて気持ちがいいし、魅入られてしまう。彼女だけを見ていたくなる。
伴奏は勿論録音ですが、彼女のような踊りを音楽的、というのではないかと、この言葉をつかうためらいが消える思い。
彼女がそれだけ輝けたのはコールプのサポートもあるのでしょうね。サポートというよりコミュニケーションかもしれない。二人の間にはラブラブと言うほどではないにしろ、お互いを認め合っている親密な感情の行き来がありました。にこやかにまなざしを交し合っていたのが印象に残っています。
その時のコールプのやわらかく優しいまなざしも素敵。

肝心のルジマトフ様。相変わらず目に焼きつくフォルムの美しさ。
「阿修羅」は昨年より空気が柔らかかったように感じました。
「カルメン」は、さすが!の見ごたえのある場面もありましたが、作品自体に少々疑問符。
ちょっと不完全燃焼です。

演目・キャスト(光藍社サイトのPDF)

バレエ公演感想 | 【2008-07-03(Thu) 23:52:19】
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