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homia

Author:homia
homia(ほみ)
2004年春、山岸涼子の「テレプシコーラ」を読み
同年8月東京バレエ団40周年記念ガラからバレエに通い始める
2006年7月7日ブログ開始

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ミラノ・スカラ座バレエ ジョン・ノイマイヤー「椿姫」3月23日 フェリ&ボッレ
Marguerite Gautier : Alessandra Ferri
Armand Duval : Roberto Bolle

Monsieur Duval : Gianni Ghisleni
Nanine : Roberta Nebulone
Le Duc : Vittorio D' Amato
Prudence : Sabrina Brazzo
Le Comte de N. : Riccardo Massimi
Manon : Gilda Gelati
Des Grieux : Andrea Volpintesta
Olimpia : Lara Montanaro
Gaston Rieux : Mick Zeni

とにかくフェリがとんでもなく素晴らしく、それと同じぐらいロベルトも素晴らしかった大感動の舞台。二人のバランスが良く、相乗効果でどんどん世界が濃くなっていった。ハイデが映像でしか見られない私にとって、舞台で観られるフェリ以上のマルグリットが居るだろうか。

第一幕
客席のざわめきも明るさもそのままにナニーヌがオークションの場となったマルグリットの家に登場し舞台は始まる。
アルマンの父がたたずむ。
ロベルトのアルマン登場。黒の衣装がとても良く似合い、私にとってはすこしマッチョすぎる身体が黒のせいかそう感じられない。傷つきやつれはてたはずの役どころであってもロベルトはどこかまぶしい。
何しろばたっという倒れっぷりが見事。
父がかけより二人は抱擁。回想が始まる。
舞台の背景が変わりフェリのマルグリットは上手側の椅子にいる。
表情を自在に操り咲きこぼれる花のようにあでやかなマルグリット。顕わな肩の表情が豊か。
マルグリットから目が離せないアルマン。紹介されるのを喜ぶも椅子をひかれていたく誇りを傷つけられる。
帰る!という怒りの激しさもさることながら彼はやはりマルグリットの近くを離れることが出来ない。
マノンと踊るフェリ。テクニックがどうのこうのという次元を超越して動きが演技そのもの。
デ・グリューと踊るロベルト。美しい。この方の踊り、私にとってもこれほど魅力的だっただろうかと失礼ながら思う。
自分の屋敷で鏡の前にたたずむマルグリット、先ほどまでのあでやかさとは別人。アルマンに出会ったときから、マノンを観た時から彼女は暗い予感に苦しめられているように感じられる。
赤のPDDのフェリは魅惑的で残酷で、けれど最後にはどこかかわいらしいところが出てくる。
マルグリットの前に何度も身を投げ出し、足にすがり、ひざでいざりよるロベルトのアルマン。実に情熱的。それを観ている時にうまくことばにはならなくても、優れたダンサーの演技を伴った踊りからはとてもたくさんのものが感じられる。腕が、脚が、指先がつま先が語ってしまう。そのことを強くロベルトに感じた。ひとつひとつの動きが、ポーズが情熱的にひたすらマルグリットを求めるアルマンそのもの。それ以外の何を感じろというのか。瞬間瞬間が胸に切り込んでくる。
この日は上手側サイドの桟敷だったので上手張り出し部分でのアルマンの演技が見られず。
アルマンに心を許してもこれまでと変わらない生活を続けるマルグリットの描写が続く。
そして田舎へ。

第二幕
なんといっても白のPDDにつきる。
まず公爵と対決する時。その場を去ろうとするアルマンを引き止める決然としたマルグリットの手。そういうふうにできているといえばそうだけれど、それ以上のものを感じる。
二人はどこか初々しく見つめあい、気持ちを通わせ、ふれあい抱きあうのだけれど、どうしても崩壊の予感に彩られる。それは主にフェリの方に。後から考えると理屈がつけられるが、見ているそのときはただただ訳もわからず悲しくて美しくて哀れで熱い涙の枯れることがなかった。二人の世界に共鳴して感じてしまう自分が勝手に涙を流す。
アルマンの父と対決するマルグリットの落ち着かなさ。アラベスクで強く向かっていくところ。懇願。もうなんの疑問を差し挟む余地も、立ち止まる暇もなくフェリがつむぎだすマルグリットと向き合うだけ。ただ私は引きずられていくだけなのだ。
手紙を受け取ったアルマンの怒り。手紙を開いている手がわなわなとふるえるロベルト。彼の立派な体躯が怒りのパワーを増幅する。強い強い感情が押し寄せてくる。ここでも脚がなんとも雄弁。ポーズの一瞬に、描く軌跡に彼の怒りを感じるばかり。舞台を何度も走って横切るがそのときのスピードと勢いがまた凄い。ふっとんでいく。

第三幕
シャンゼリゼで出会う。舞台真ん中のベンチに最初はアルマンが物思いにふけりうつむいて腰掛けているが、オランピアの登場で最後にベンチに寂しく座るのはマルグリットとなる。
オランピアの手を取り、最初は気のない様子だったアルマンがだんだんと心変わりしていく。何度もベンチに座るマルグリットを見る。最初はそれがせつないまなざしだったのが、やがて残酷さを見せ付ける。笑顔でオランピアに接し、マルグリットを苦しめる。
その後上手張り出し部分でオランピアを襲うけれど、ここでロベルトのアルマンははっきりと欲情を感じさせる。がばっと女に押しかぶさり服を脱がせ目的を達しようと一直線なオス。はたと我に返り自分のした事を悔いて苦悩するアルマン。
黒のPDD。見ているこちらも感情が溢れて一杯でどうしていいかわからなくなる。とにかくロベルトは強く情熱的。何度も見たはずのこのPDDがまた違って見えてくる。ふたりが背中を合わせて、両腕を広げたアルマンの肩にマルグリットが持ち上げられ、脚を動かす印象的なところ。今まで観た誰よりもフェリのその脚が何かを語った。ことばにならないけれど、その動きが矢のように何かを私の心に飛ばしてくる。
向き合って手を差し出すアルマン、すがりつくようにその手に口づけするマルグリット。狂おしい程のせつなさといとおしさ。
最後アルマンがマルグリットにお金を渡す前の舞踏会のところ。怒れる男のアルマン。怖い。力強く怒っていることを感じさせるロベルト。とても乱暴に荒々しくマルグリットと踊る。踊るというのか、振り回し小突き回すとでも言った風情。
手紙を読み、ショックのあまりふらふらよろよろと舞台の真ん中あたりまで出てきてお金をばさばさとばら撒くマルグリット。実に効果的。
病状がすすみ、鏡を見て容色の衰えにおびえ、それでも化粧を施して出かけるマルグリット。真っ赤なドレスが痛々しい。
日記を記そうとする執念。このあたりもまた女優フェリの真骨頂。こちらはただ見ているしかない。
このあたりは舞台か観て張り出し部分でのアルマンの演技が続くのだがこの日は見えなかった。
白い衣装のマルグリットがぱたりと倒れ、舞台に立ち尽くすアルマン。
すぐに嵐のような拍手喝采。
二人の感情のうねりに飲み込まれ、いっしょに振り回され、涙を流しへとへとになるような鑑賞。しかしその何と得難いことか。
とにかく素晴らしかった。すぐに詳細のメモをとったりせず、続けてマッシモの舞台も観たので細部の記憶は薄れているが。
フェリの素晴らしい全幕になんとか間に合ってよかった。ロベルトもこんなに素敵ではもうどうしようもない。

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バレエ公演感想 | 【2007-03-31(Sat) 22:15:53】
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行ったり来たり、引き裂かれ
はようフェリ&ボッレから椿姫の感想をまとめよ、と理性は命じるのですが。
ミラノに居る頃からショパン漬け、ショパン惑溺状態。
絶対聴きたくなるのがわかっていたから手持ちのCDをMDに落として(未だにMDというところが)持って行きました。
でも持っていった中にはない曲もあって。
ハンブルク・バレエ熱さんのレパートリーの音楽リストを参考にさらに家の蔵CDから探してきました。
結構な数のクラシックCDを持っている家族に感謝(指揮者、演奏者の好みは違うのだけれど)。
で、また聴いている。これを聴いていると思考停止、思い出して反芻して感情のうねりに身を任せることになってしまうのに。

折り合いをつけなければいけない現実の方に行ったり、椿姫の世界に戻ってきたり、引き裂かれる。
揺れるのも止められない。揺れるネタが増えている。
厳しいのはこれから、フェリとボッレの舞台への賛辞と画像と映像があふれてくるのだから。
現地で観て来て、それをまだ誰も広げないうちに自分の胸に抱きしめていればよかった時が一番幸せ。

何と欲張りで贅沢なのだろう私は。
1年3ヶ月待てたものをたかが半年ちょっと待てない訳はない。
でもその半年の間、マッシモは何をしているの?
お願い!私がかけつけることはできなくても。
どこで何を踊っているのかせめて知りたい。
アルマンの写真一枚でも欲しい(それは自分で探しなさい)。
あと2時間半するとフェリとボッレの最後の椿姫の幕が上がり、その24時間後にはマッシモの今回の千秋楽。
それが椿姫全幕を踊る最後だとは思わない。
次のチャンスが来るなら。それがどこであろうと。



ただの日記 | 【2007-03-31(Sat) 00:37:15】
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そして新たに心に誓い
大満足の素敵な旅を終えて無事帰ってまいりました。

23日 フェリとボッレの椿姫
24日 モンタナーリとマッシモの椿姫
25日 再びモンタナーリとマッシモの椿姫
26日 POBで「失われたときをもとめて」

スカラ座が連日公演だったため、とても効率良く鑑賞できましたが少し欲張りだったかもしれません。ミラノだけにして椿姫の世界を大事にそっと胸に抱えて帰ってくればよかったかなと。
どちらかというとPOBの印象が薄まったのですが。

詳しくはまたレポートしたいと思いますが、これから無理して押し退けた現実たちと折り合いをつけていかなければならないので。
とにかくフェリとボッレの椿姫が素晴らしかった。とんでもなく、です。
椿姫は今まで黒のPDDをいくつかのキャストでかなりの回数、白のPDDはデュポンとルグリだけ観ていて、全幕舞台は初めてです。
ハイデとリスカの映像は出国直前に一度だけ。
映像は映像用の演出がされているので舞台の細部はわかっていないところもありましたが大体の筋は把握しています。
23日はParco(桟敷)で不自然な姿勢を強いられる上、死角があったのですがなんのその、フェリとボッレのつくりだす椿姫の世界に没頭するほかはありませんでした。二人の繰り広げる感情のうねりに身を任せてときに止まらぬ涙を流すだけ。
一番感動的だったのが白のPDDで幸福感にあふれているはずなのに確実に壊れる予感に彩られ、せつなくて悲しくて哀れで涙が止まらない。鼻をすすり、こみ上げ、熱い涙がただただ流れ続けました。
この日は観客の反応もよく、PDDが終わっても舞台の上は流れが途切れず続き二人は演じ続けているのですが拍手が長い。ブラーボとブラービーがかかる。
スカラ座の客層は日本のようにバレエに詳しい人の集団ではないので、まあいろいろあるのですが。

さて余りにも感動的な、素晴らしすぎるフェリとボッレの舞台を観た私が翌日からのマッシモの舞台に不安を覚えたのは言うまでもありません。
大丈夫かな、期待値下げて観ないと辛いかな。
しかも24日はマッシモにとっての初日です。
やはり予感はあたり、24日は少々硬さの残る、私には不完全燃焼な舞台でした。初日としては十分世界をつくりあげていたとは思いますが、前日の濃い世界とは比べるべくもなく。
もともとマッシモの方が淡白な表現だと思うのですが、うーん、薄いよーと言う感じ。
モンタナーリのマルグリットも健闘していますがフェリと比べては、ね。かわいそうというものです。
どこまでも魅惑的な女であるフェリのマルグリットと比べて気丈さが際立つマルグリットでした。
初日にズッキューンとやられてしまったところがひとつ。
黒のPDDの後、舞踏会でアルマンがマルグリットを乱暴に扱うところがありますね。お金を渡す前。
華麗なる大ポロネーズに乗せて踊るところ。
ここがマッシモは凄くいいのです。もう観ているこちらの胸がかきむしられる。アルマンの愛憎入り乱れる強い感情が伝わってきます。
後ろからマルグリットの肩を強くつかんで苦悩するところがありますがそこの表情がなんともいえず。
弾丸がまっすぐに私の胸に飛んできました。

こういうところがマッシモの真骨頂かもしれない。
傷ついて怒っている時、手負いのけものが反撃に出る時。
マノンのブレスレットのPDDもしかり。
幸福な、まっすぐ想いを伝えようとする時に表現は淡白ながら、こうしたときに実は彼の愛の、想いの、傷の深さが出てくる。
結局私はそこが好きなのでしょう。

25日は2日目とあって良くなっていたと思います。世界の濃度が上がりました。自然に物語が流れ、黒のPDDあたりから私は泣きっぱなし。

3日観てベストはやはりフェリとボッレだと思いますが、1年3ヶ月ぶりにマッシモの舞台を観て、やっぱり彼が大好きなこと、私はここにくるべきなのだと確認しました。
フェリの日本での引退公演にマッシモが来なかろうが、DDDのイタリアダンス特集に素通りされようが、私が好きなのはマッシモなのです。
もちろんその度に揺れることは避けられませんが、私はまだ彼を観続けていたい。
オフィシャルサイトのスケジュールを更新してねとは伝えました。
Le Parcには出るそうです。
10月にLe Parcを観るためにミラノに戻ります。


MM | 【2007-03-29(Thu) 01:02:40】
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何のために
いよいよとなりました。
これからひとつ旅とは無関係な作業をしてそれを送り出さねば旅立つことはできません。
一杯一杯の崖っぷちです。

バレエを観始めて1年ぐらい経った頃、これは行くかもしれないなと数年切れたままにしてあったパスポートを取りました。
最初に飛んで行きたかったのはマッシモがハンブルクバレエのイタリアツアーにゲストで出た時。
サルディーニャ島のカリアリで踊ったロミオ。

ステファンに再会したくてローザンヌに行こうかと思ったこともありました。
その頃はスカラ座の予定がわかっていて、ほとんど椿姫に照準を合わせていたけれど。
初志貫徹、マッシモの舞台を観に行きます。
2005年12月以来になるはず。

好きなダンサーの舞台が観たい、日本に来ないなら私が行く!
そんなことが出来てしまう状況に感謝して。
またこれっきりで終わるつもりもなくて。
行ってきます。

ただの日記 | 【2007-03-21(Wed) 19:09:18】
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マッシモのマルグリット
スカラ座「椿姫」でマッシモのマルグリットを踊るダンサーがわかりました。
下の記事のコメントでamicaさんが教えてくださいました。

Emanuela Montanari

というまだソリストクラスの若手、美人さんだとか。
なんの工夫もなくGoogleで検索したところ、大きな顔写真(イタリア語は解読してませんが)をみつけました。
確かに大人っぽい感じの美人さん。

スカラ座のサイトではココ

昨年の「こうもり」ではベラも踊っていますね。
フェリが5回、Montanariが2回、Gelatiが2回。
GelatiもMontanariのヨハンのGrilloもプリンシパルですからMontanariは抜擢だったのかしら。

実は数日前にハイデとリスカの「椿姫」DVDをやっと見たところ。
頭の中はショパン。
マルグリットが誰かもわかってようやくマッシモのアルマンが想像できるようになって来ました。
うーんと素敵な方に裏切って欲しいなあ、私の想像など。

MM | 【2007-03-14(Wed) 00:12:05】
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スカラ座バランシン版「真夏の夜の夢」レポート
以前にも紹介させていただいたロベルト・ボッレのバレエな日々でamicaさんの詳細かつ美しい写真入りのレポートがUPされています。

マッシモが無事踊ったことは教えていただいていたのですが、彼の役どころ「タイターニアの騎士」がどんなものかわかります。
興味のある方は是非お読みになってください。
アレッサンドラ・フェリ、ロベルト・ボッレ、マッシモ・ムッルの3エトワールが揃い、DVD化のための撮影も入ったようです。発売が待ち遠しい。

フェリがスカラ座で踊らなくなる前に、3エトワールが揃って出演できる時期にこの演目を持って来日して欲しかった!

ちなみにマッシモの舞台写真はこちらで見られます。

マッシモ、椿姫のリハーサルをしているのでしょうね。
彼のマルグリットを誰が踊るのか、詳細なキャストはまだスカラ座サイトに出ていません。
スカラ座ではこんな催し(2007.9.30リンクは削除、ノイマイヤーのトークがあったらしいです)もあるらしい。

ああ、早く彼に会いたい!情熱を秘めて暗いまなざしで踊る彼を、そのしなやかに長い手脚を。
舞台にある彼の存在を空気を全身で感じたい。

MM | 【2007-03-12(Mon) 22:43:59】
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書き出すと続けて書くし
実は2日連続鑑賞しておりました。
9日金曜はオーチャードホールで新生アントニオ・ガデス舞踊団の「カルメン」を友人アヌビスさんと。

お腹に響くサパテアドの音。胸に迫るカンテとギター。
クラシックバレエの舞台を見ていて身体を動かしたくなることはほとんどないけれど、フラメンコを見ているとリズムに自分の身体を乗せたくなる。
たぶん人間は踊らずには、歌わずにはいられない生きもので、そうした原始的な欲求から遠いのがクラシックバレエ、まだ近いのがフラメンコ。
ギターの奏者までもが舞台中の余興のような場面では堂に入ったサパテアドを踏む。
彼らの身体に生きているフラメンコのスピリット。
そんなことを感じた舞台でした。

アヌビスさんは愛する対象に対して一途な人ですから私の気の多さに「今誰だっけ?」と思うらしい。
思わず指折り数えてしまいました。
その後さらに夢想しているとこんな結論が出ました。
ステファンとマッシモと木村さんとダニーラと輪島くんが同じ日にそれぞれ一回しかない公演をやるとしたら、それも東京で。
ステファンの公演に行きます。

これで出国前の鑑賞は終わりです。
旅の存在があまりにも大きくて、続いてすぐある仕事以外のイベントも大きくて、その先のことがまったく考えられません。
4月の東バ公演の前に大きなブラックホールでもあるかのよう。
あとたった1ヵ月のことなんですが。

ただの日記 | 【2007-03-11(Sun) 00:02:48】
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牧阿佐美バレヱ団「ロメオとジュリエット」3月10日ゆうぽうと
ジュリエット:伊藤友季子
ロメオ:逸見智彦
キャピレット夫人:田中祐子
キャピレット卿:本多実男
乳母:諸星静子
ティボルト:菊地研
パリス:京當侑一籠
マーキューシオ:小嶋直也
ベンヴォーリオ:今勇也
ロレンツォ神父:保坂アントン慶

音楽:S・プロコフィエフ
演出振付:アザーリ・M・プリセツキー 牧阿佐美
美術:アレクサンドル・ワシリエフ

昨年11月に新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」を観てやられてしまった逸見智彦さんのロメオ見たさに行ってきました。
逸見さんはやっぱり大変美しかった。踊りも快調に決めていました。若さの無鉄砲みたいな感じはないけれど、十分一途にジュリエットを想う若者でした。ちょっとだけ大人で落ち着いているけれど。
ロメオがジュリエットを想い焦がれる姿を見つつ、最近も見たなそういえばなんだったろう・・・・と思い出してみたら、Kバレエ「白鳥の湖」における芳賀望さんのジークフリートでした。こちらの感想は書かず仕舞いですが、輪島さんのジークフリート降板で最初はすこし辛かったのに最後には素敵なジークフリート振りに芳賀さんもいいのねえと悟った次第。これは余談。
そういえば一途にオデットを想う姿がストーカーチックな木村さんという人もいましたっけ、逸見さんも芳賀さんもそんなものはかけらもないですが。またまた余談。
ジュリエットを、オデットを一途に想う姿にぐっとくる自分はなんなのだろう、と分析したくなるところですがやめておきましょう。
で、逸見さん。ジュリエットを想い、どこまでも麗しく優しいロメオが最後まで、端の端まで、崩れない。
マーキューシオがティボルトに殺されて激して向かっていくところの激しさや、ジュリエットの亡骸にすがり嘆くところも自然に納得させてくれるけれど破綻がない。
つまりずばっと胸に切り込んできてはくれないということです。とても素敵でうっとりできるんですけれど。
王子ばかり続けて見たのでバジルとかすこし毛色の違うお役も見てみたくなりました。
クラシック王子が素敵だとロメオやデ・グリューが見たくなる、つまりもうすこし胸をかき乱してくれるものを望むのですが、その次は王子を壊して欲しいという贅沢さ。
でも逸見さんのバジルはカレーニョまでいかないにしろエレガントなのでしょうね。

ジュリエットの伊藤さん、とても明確に綺麗に踊ります。テクニックはしっかりとお見受けしました。小柄で細くて可憐な感じがぴったり。動きに勢いがあって、速め、元気なのでそこがすこし一本調子。そのあたりの緩急がつくともっと素敵でしょう。乳母とたわむれるところの少女らしさ。ドレスに喜ぶあたり、すごく自然な演技で好感が持てます。
ロメオと出会い見つめあい、母に促されてひとり踊るところでロメオに近付いていくあたりの初々しさ。
他の人の目を盗んでロメオと寄り添うところ。自然にジュリエットの心の動きに入っていけました。
ロメオとジュリエットの全幕はこれまでクランコ版をシュツットガルトバレエのカン&バランキエビッチで見ただけですが、バルコニーシーンだけはラヴロフスキー、マクミランも見ています。
私にとっては最初だったクランコ版の印象が強い。ラヴロフスキー版は音楽に身を任せているとフラストレーションを感じてしまう。それよりは今日のプリセツキー版は良かったです。音楽と感情のうねりにまだついていける。けれどもやはり、クランコやマクミランの振付言語の豊かさを思わずにはいられません。
ロメオと一夜を過ごした後の2人の踊りのところが伊藤さんすこし弱かったかもしれません。変化をあまり感じなかった。難しいところだと思います。きっとこれからもっと成長されるでしょう。
などど言うあたり、私は伊藤さんに女性ダンサーとしてかなり好感を持ったということですが。
パリスとの結婚を一応承諾してパリスと踊るところの振付が秀逸。ジュリエットはけっしてパリスと目を合わせないばかりか、サポートされ手をつないでいながら、パリスの方に引き寄せられるのを肘を曲げたり腕を突っ張ったりして押し返し必死に抵抗します。ロメオのことだけ想っている、ロメオのことしか愛していない、それ以外の男には触られるのも嫌、手にキスするなんてもってのほかという少女の潔癖。
クランコのジュリエットはこのあたりがもうすこしあっさりしていた印象があるので、そこは演出振付者によるジュリエット像の違いかもしれません。となると一夜の後のジュリエットがことさらに女に寄っていなくてもいいのかしら。
超えた超えないでどう変わるか、なんてことを考え出すと自分の思うところ、世の中の(ひょっとして男たちの)考えている、常識としている、押し付けたがっているところとの齟齬という問題にぶち当たるので今日はやめておきます。
もっとも誰もがジュリエットのような体験は出来ないんですけれど。
さて一度は結婚を拒絶し、神父の下に走り、一応は受け入れ、けれど心も身体もパリスを拒絶し、悩み苦しみロメオを想い、不安にさいなまれつつも仮死状態になる毒薬をあおる、このあたりの伊藤ジュリエットはなかなか見応えがありました。この演出ではジュリエットのココに力点が置かれているようです。
最後、ロミオが毒薬をあおってまさに死にいくところでジュリエットが目を覚ましつかの間2人は抱き合います。ここがあれ、そうだったけ?でしたが原作は日本語訳すら読んでいないので何とも言えません。
逸見ロメオは当然のようにどこまでも麗しく、伊藤ジュリエットは大健闘だったのではないでしょうか。

他の方々。なんといっても小嶋さんのマーキューシオ。よく拝見している槻本さんの「昨夜のバレエ 明夜のバレエ」で小嶋さんについては知りました。「プリセツキー版のマキューシオは,そもそもが,二十代半ばの小嶋さんのために振り付けられた役なのです。」だそうです。新国立「こうもり」のウルリックが素晴らしかったので楽しみにしていました。ロメオ、マーキューシオ、ベンヴォーリオの若者3人衆が踊るところでもついつい小嶋さんに目が。センターの崩れなさは小嶋さんがぴか一ですね。逸見さんは軸がくずれても帳尻を合わせてしまうけど、小嶋さんは崩れない。マーキューシオは見せ場も演技もたっぷりで素敵でした。くそ真面目になったりしない、からかうような調子の笑顔がいい感じ。ウルリックの時は小柄に感じたのに今日はとても大きく見えました。ウルリックの時はぴりっとキレキレな踊りでしたが今日はどちらかというとおおらかな感じ。指先つま先がおろそかというのではなくて雰囲気が、です。でもマーキューシオの衣装はちょっと。モンタギュー家組はブルー系なのはわかりますが鮮やかすぎで、白とのツートンでピエロのようなのがちょっと変。ベンヴォーリオも変だけど。
キャピュレット夫人の田中祐子さんの存在感。この方が6月にはオーロラ姫を踊ると言うのが信じられないぐらい。
乳母の諸星静子さんも良かったです。
そうそう、菊地研さんも凄みがあって切れる踊りがよかったです。この方、初めて見た前回がノートルダム・ド・パリのフロロ。異常に寄っていないお役で見てみたい。

装置はあまり好きになれませんでした。キャピュレット家の玄関?みたいな背景幕の前で舞踏会の客を迎えるところが貧相。この背景幕が貧相なんです。今日はかなり前のお席でしたので近くで見たのがいけないのかもしれませんが、舞台装置、背景転換はつまらない。

ノートルダム・ド・パリに続いて牧阿佐美バレヱ団公演2回目。外国人ゲストなしの純正公演は初。総じて楽しめましたが、ロメオとジュリエットを見たのならもっとぶわーっと胸に来て欲しかったかな。


バレエ公演感想 | 【2007-03-10(Sat) 23:23:07】
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結局見てしまった
NHK教育テレビ芸術劇場で放送の東京バレエ団「ジゼル」
コジョカルとルグリのジゼル、という認識なので“東京バレエ団”が付くと変な感じ。確かにその通りだけど。

なんとなく後ろでテレビをつけていて(PCに向かうと背中を向ける配置)、やっぱり気になるのでヒラリオンの登場シーンとか(気になるのはヒラリオン、すみません)、ジゼルとアルブレヒトの最初のところとか見ては作業にもどったり。
結局パ・ド・ユイットあたりから別室のすこしは大きい画面のテレビの前に張り付いてしまった。
ジゼルがおかしくなって死んでいくあたりでやっぱりボロボロ泣いて、さあ第一幕で終わりにしようと思ったのについつい最後まで。
最初からきちんと見た訳ではないので感想と言えるほどのものは書けないけれど、テレビカメラが迫ってくれたおかげの発見もある。
当日は割りと前のほうの良いお席で見ていたけどアップにはかなわない。
コジョカルの、ルグリの表情。改めて感じるところ、考えさせられるところ。まだ未消化。
木村さんのヒラリオンも倒れ伏して起き上がる前にこんな表情をしていたのかーと思ったり。
しかし、というか当然のことながら最も冷静さを失って見てしまうのが大好きな木村さんのヒラリオンで、舞台を観た後の感想でも書いたけど彼に感情移入してせつなくなってしまう。
正しくないジゼル鑑賞。
実は舞台を観ていたときはコジョカルのジゼルへの理解が浅かったのでまたゆっくり落ち着いて見て考えよう。

旅、パーツはなんとか揃ったけど(行って泊まって観ては帰ってこられる)携行品の検討を始めたらまたはまり込んで抜け出せず。
本当に十数年ぶりの浦島太郎(ほとんど初心者だ)を実感。

バレエあれこれ | 【2007-03-05(Mon) 00:45:09】
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