プロフィール

Author:homia
homia(ほみ)
2004年春、山岸涼子の「テレプシコーラ」を読み
同年8月東京バレエ団40周年記念ガラからバレエに通い始める
2006年7月7日ブログ開始

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グルジア国立バレエ 「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」雑感
私が観た公演は以下の3回。
7月22日(日)夜 「白鳥の湖」ニーナ&ウヴァーロフ
7月26日(木)夜 「ドン・キホーテ」カンデラキ&コレーラ
7月27日(金)夜 「ドン・キホーテ」ニーナ&ウヴァーロフ

公演ごとのまとまった感想はサボっていろいろと思いつくことを並べてみます。

ニーナ
ニーナが大好きな人がたくさんいるのはわかる気がします。あたたかい存在感とオーラが凄い。念願かなって彼女を、それも全幕で見られてよかったですが、ピークには間に合わなかったのだと実感しました。
まさにあでやかな大輪の真紅の薔薇。
跳んだり回ったりといったところは昨今の上り坂で華奢なダンサーたちとは違った趣でしたが、身体のコントロール能力、キープ力が素晴らしいのでしょうね。大柄な身体、長い手脚から繰り出されるダイナミックかつ伸びやかな動き。空間が違って見えます。
あのエキゾチックで大きな瞳の顔には様々な表情が浮かぶ。あれほど妖艶さをもった悩ましい表情のオデットは初めてです。柔らかな上体を十分にそらして、腕も上げたまま、上目遣いにジークフリートを見やる、ゾクッとする瞬間。オディールの方が魅力的かと思いました。まさにはまり役とでもいうのでしょうか。邪悪さなんて必要なくて、まなざし、身のこなし、全身からあふれ出る輝かしいその魅力だけでどんな男も抗えないような強さがある。気持ちよく罠にはまる感じです。
キトリもとても良かった。余裕たっぷり、すこし気が強くて、でも面倒見も良さそうで、品も失わない、町一番の美人娘。生き生きと楽しそうで見ているこちらが幸せになる。
見る人を幸せにするダンサーなのですね。

ウヴァーロフ
「僕はニーナと踊っている時が一番幸せなんです!」
「久々に日本でニーナと踊れて嬉しくて嬉しくて仕方がないんです」
ずーっと顔にそう書いてありました。今までザハロワと踊った時しか観ていないのですが、熱さが全然違う。ザハロワとでもいつも素敵なウヴァ様ですが、ニーナと踊るとここまで感情表現が豊かになるのか!そんなに違って見えちゃっていいの?とこちらが心配したくなるぐらい。ニーナと踊って幸せなウヴァ様を見てこちらも幸せに、ほほえましい気持ちになりました。調子もとても良かったのでは。ダイナミックかつ上品に決めるウヴァーロフらしさを堪能しました。
デジレとバジルとジークフリートしか見ていないので、違う役も日本で踊って欲しいですね。来年のボリショイ公演は・・・ドン・キと白鳥・・・明るい小川は踊っているのでしょうか?(調べてみなくちゃ)


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バレエ公演感想 | 【2007-07-31(Tue) 23:22:34】
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グルジア国立バレエ ドン・キホーテ カンデラキ&コレーラ ちょっとだけ
ラリ・カンデラキとアンヘル・コレーラが主演のグルジア国立バレエ「ドン・キホーテ」を見てきました。7月26日の公演。

とっても!楽しかったです。
私はコレーラも初めてでした。噂の回転の凄さはもちろん、どんなときも身のこなしが綺麗。なにげない踊りでも脚、腕、つま先、全身が隙なく美しい。
演技も自然で素敵。情熱的でちょっと色気もあって、弾けたバジル。顔や視線の表情も豊か。
特に素晴らしかったのが、カンデラキのキトリにだけでなく舞台全体に対して、グルジアバレエのダンサーたちに対しても向ける視線があたたかいこと。真ん中として引っ張りつつ、皆で楽しくいい舞台にしよう!という気持ちが伝わってくる。
なんて魅力的なダンサーなのでしょうか。たくさんの方が彼を愛していることをすぐに納得できました。

カンデラキも素晴らしい!
テクニックも強くて安定していますが、演技もとても魅せてくれる。子供っぽさのない、すこし大人なキトリです。すねる表情はなく、あきれたり、驚いたり、ひやかすような顔をしたり。自信たっぷりにバジルを見つめたり。それがとても自然でこなれているコメディエンヌぶり。
登場のヴァリエーションでまず足音を立てないことに気づきました。お見事。ポワントでのポーズはきっぱり決めるし、回転も得意。速さは違いますが良く回ることではコレーラに引けを取らない。その二人の相乗効果で大変盛り上がりました。
最後のGPDDのフェッテでは脚のポジションを変えたり(?)、腕のポジションを変えたり。もちろんダブルも。驚いたのは正面の位置を変えながら舞台の後ろ側に向かって半円を描きつつ回り続けたこと(イメージしてもらえるでしょうか)。

第一幕の片手リフトもばっちりでした。この片手リフトでスカッとしたのは久しぶり。キープが長くて、最後にカンデラキが下を向けていた顔を起こし涼しくにっこりと笑うのです。
コレーラとカンデラキは初めて組んだのでしょうか?息がちゃんとあっていました。コレーラがとても気を遣っているのはわかりましたが、カンデラキもそれに応えて負担をかけていないように見受けられましたが、どうでしょう。

ちょっとだけと言いながらずいぶん書いてしまいました。
主演が素晴らしくてぐいぐい引っ張る楽しい舞台を観た充実感があります。周りに関しては物足りないところもありましたが、真ん中が良くて満足度が高いというのはこういうことですね。
日曜日、もう一回ありますよ〜

そうそう、ラシャ・ホザシヴィリのエスパーダもセクシーで滅茶苦茶かっこよかったです。今年散々ドン・キを見ていながら、こういうエスパーダにはまだお目にかかっていなかったかも。


バレエ公演感想 | 【2007-07-27(Fri) 00:12:27】
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K-BALLET COMPANY 「ドン・キホーテ」7月21日昼 新国立オペラ劇場
キトリ:松岡梨絵
バジル:輪島拓也
ドン・キホーテ:ルーク・ヘイドン
サンチョ・パンサ:ピエトロ・ペリッチア
メルセデス:長田佳世
エスパーダ:杜海
ロレンツォ:デイヴィット・スケルトン
花売り娘:副智美、白石あゆ美
ドルシネア:天野裕子

妖精の女王:長田佳世
キューピッド:神戸里奈

明るい色調の衣装や装置でないところが独特。主人公たちは抑えた赤や青ですが、街の人々の衣装は黒系で統一されていてシック。明るいスペインの太陽の下という雰囲気ではありませんが、石造りの建物を模した装置は、乾燥していて物陰はひやりとしている空気を感じさせてくれました。

ストーリーは
キホーテがドルシネア姫の幻?を見て旅立つプロローグ。サンチョと街娘のおいかけっこはなく短め。
町の広場、キトリとバジルのさやあて。ロレンツォとのやりとり。ガマーシュ登場。エスパーダ達登場。
二人はかけおち。
ジプシー野営地、二人のしっとりしたPDD。ジプシーに捕まる、キホーテが助けてくれる。キホーテ風車につっこむ。
夢の場。ただしドルシネア姫とキトリ(白い衣装)の二人がいて、キホーテはキトリは別人と悟る。
目が覚めると野営地で、追っ手の知らせを受けて二人は逃げる。
酒場、ガマーシュとキホーテの決闘、狂言自殺、結婚の承諾。
町の広場で結婚を祝う。サンチョ放り投げのからかいはココで。アントレ付き(?)GPDD。やっぱりお前にキトリはやらない、と言ってキトリを連れて行こうとするロレンツォ、ガマーシュが自分の巾着をバジルに渡し、バジルがそれをロレンツォに渡して一件落着。
バジルは前掛けをしてロレンツォのヒゲをあたり、キホーテは再び旅に出る。

とても楽しかったです。ドン・キの常ですが今回は殊更目が幾つあっても足りませんでした。輪島バジルにハートの筈が、時に真ん中そっちのけでキホーテとガマーシュに注目。こんなに気品があってエレガントで魅力溢れるキホーテは見たことがありません。この日の舞台で私の目を一番ハートにしたのはルーク・ヘイドンでした。とにかく紳士で立ち居振る舞いが美しい。ドルシネア姫に思い焦がれたり、風車に突っ込む時は確かに妄想の入ったじいさんなのですが、正気の時はキトリに想いと忠誠を捧げる騎士なのです。ドルシネア姫とキトリは別人とわかってからは二人をあたたかく見守る。熊川版キホーテのキャラクターとルーク・ヘイドンの人物造形に惚れました。
サー・ダウエルはいでたちはグロテスクでガマーシュそのものなのに、立っているだけで、軽く踊るだけで美しい。なりきりっぷりと小技の効いた演技には脱帽!実に気持ちの悪いオッサンぶりです。
第一幕でキホーテが登場してからは上手のロレンツォ宿屋のテーブルに二人並んで腰掛け、酒を注ぎあったりしています。もうそこから目が離せません。キトリの友人の踊りはほとんど見ずにそちらに注目。役を見事に体現している二人が素晴らしく、ああ、英国ロイヤルバレエだわー、という感じ。キトリが再び登場してからは牽制しあう様子も面白い。キトリに見とれて思わず二人同時に立ち上がってしまいお互いを見やったり、十分にライバルだと意識しています。


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バレエ公演感想 | 【2007-07-25(Wed) 22:49:50】
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オーストラリア・バレエ団「眠れる森の美女」7月17日 東京文化会館
オリエンタルで原色が多い衣装はなかなか個性的。時に衣装のインパクトが強すぎるようにも感じましたが綺麗でした。装置も少ない象徴的なものでその場を作っていくのが合理的で美しく、好感が持てました。
東西南北の求婚王子や花のワルツなど人間たちが原色をまとうのに対し、妖精たちはパステルカラー。通常版の妖精たちが色違いでわかりやすいのに比べ、白っぽい総タイツに薄く透けるスカートという、まるでおそろいのような妖精たち。リラとカナリヤと久保田美和子の地の精以外の区別がつけられませんでした。巨大なオーロラの揺りかご(つまり妖精たちはとても小さい)の周りで人形、白猫、ジンジャーキャット、妖精たちが繰り広げるその場は、妖精たちの性格付けが衣装と踊りで明らかに見て取れないため少々間延びした感じ。そんな中、久保田さんはしっとりと情感をたたえ、しなやかの腕の動きも素晴らしく存在感がありとても良かったです。表情も豊か。

妖精たちでオイシイ役はカナリヤ。躍動感溢れる踊りがたくさんあり、青い鳥とのカップルも素敵。逆にリラは静かな落ち着いた感じです。リラの精の騎士二人のデカイこと。
カラボスはロットバルト男爵夫人が良かったオリヴィア・ベルなので期待しましたが、総タイツ衣装になるとしなやかな肢体から繰り出される動きは案外柔らかい。役柄としてもっとメリハリくっきりかと想像していました。カラボスの騎士がとてもおもしろい。常に身体をくねらせ、背筋をまっすぐに伸ばすことがほとんどありません。ひたすらカラボスを慕い崇め、まとわりつく。サポートもたくさん。メイクがすごくてどちらが藤野さんなのか見分けがなかなかつかなくて残念でしたが、マシュー・ドネリーとふたりともとても好演でした。この二人が良くないとカラボスが冴えません。カラボスのメイクもすごいのですが、じっと立ち尽くしまっすぐに客席を見つめているときの視線の力が凄い。オリヴィア・ベルは演技派なのですね。

レイチェル・ローリンズのオーロラが登場して、ルシンダ・ダンにしておけば良かったかもと少々後悔しました。決して悪くはないのですが、オーロラの初々しさ、輝きが足りない。テクニックも破綻はありませんが安定感が足りない。センターが弱いのか軸がふらつくように見受けられました。オーロラを踊るダンサーがここまで成熟した女性であり、見た目も年齢相応なのは初めてだったので(これまでに全幕で見たことがあるのは、ザハロワ、真忠久美子、小出領子、川村真樹)仕方がないのかもしれません。
NBSNews vol.245によれば
彼女(レイチェル・ローリンズ)によると、ウェルチ版のオーロラ姫は、自分に自信をもった勝ち気な16歳の女の子から、眠りが覚めた後には、人生に対しての自覚を持った女性へと成長した姿が表されることになる、
ということなので、カラボスをひっぱたいたりするのも有りなのかもしれません。ちょっとびっくりしましたが躊躇することなくばしん!とやっていました。
忘れていましたがオデットも王子に見事な蹴りを入れていましたね。スカッとしましたけど。オーストラリア・バレエ、女性の強い役作りが魅力?
ローリンズが地味に見えたのは肌色っぽい最初の衣装のせいもあるかもしれません。第3幕のGPDDでティアラをつけ白いキラキラ衣装になったときはさすがの華がありました。

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バレエ公演感想 | 【2007-07-20(Fri) 23:38:01】
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オーストラリア・バレエ「眠り」の感想をまとめようと思っていたのに。
ふらふらしたあげくやってしまいました、チケットの追加。

21日昼は新国立オペラ劇場、待ってて輪島バジル〜。そしてやっぱりサー・ダウエル。

8月もローザンヌ・ガラだけ決心がつきました。
小林紀子BTは11月のジゼルに行こうかと思っています。

だらだら悩んで結局やめたり、断念したつもりが突然行く気になっちゃったり。縁でしょうか。
オーストラリア・バレエでルシンダ・ダンを見なかったことを少々後悔しているので、近いところで後悔しそうなものを排除、ということにしておきます。

ひねくれ者の悪い癖で来日公演の一押しキャストを避ける傾向が。
シュツットガルトではアマトリアン&フォーゲルを避け、
ボリショイではザハロワを避け、
今回はルシンダ・ダンとマシュー・ローレンスを避けてみたのでした。
どれもすこーし悔やんでいるのです。でも来日のたびに全キャスト見ていたら身も懐ももたない。
とりあえず来年のBRBとROHは王道を素直に押さえるようにしてみましょうか。

バレエあれこれ | 【2007-07-19(Thu) 23:10:51】
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あらまだあったわMM
オーストラリア・バレエ団の「眠れる森の美女」を見てきました。
感想はさておき。

14日は見るだけで精一杯でホワイエをうろうろしたり出来なかったので今日見つけました。
FAIRY news vol.38(2007年7月10日発行)
フェリ名演特集としてジゼル、こうもり、R&J2つ、フェリと学ぶABTクラスが取り上げられています。

表紙にいます。マッシモ・ムッル。
フェリとのジゼル、第2幕のもうへたりこんじゃって、ジゼルに手を取られているところ。
正しくは、ジゼル第2幕アルブレヒトの手を取り胸に置くフェリのジゼル、ですね。
後ろにはウィリたち。フェリの悩ましげな表情が美しい。
ジゼルを見やって上を向いているマッシモの顎から胸のラインは美しいですが例によって滝汗で光ってます。後ろのウィリもフェリも涼しい印象なのにひとり汗だらけ。彼の衣装は傷むのが早そうですねぇ。
でもこのマッシモは25歳ぐらいですから、うーん若い。
生の舞台でアルブレヒトを見られる日は来るかしら。

MM | 【2007-07-18(Wed) 00:49:09】
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久々にMM
どこがおとなしくしているのやら。復活してきたなーと思ったらこの調子。

久々にMM、マッシモ・ムッルのネタを。と言っても何か新情報があるわけではありません。
オーストラリア・バレエ「白鳥の湖」会場でもらったチラシの束に川口リリアの「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007」のチラシがありました。
グランド・スゴンドしているシルヴィのオデットが真ん中にどーん。その手前に小さく2005年の「PUSH」のカラー写真。マッシモとシルヴィが手を引き合っているところです。
裏にも俯いて両膝を曲げ、背中でシルヴィを支えるマッシモの(マッシモに支えられているシルヴィの、が正しいですが)モノクロ。
皮肉ですねー。今回は「PUSH」を踊らない彼の写真がチラシに使われている。
長髪を後ろにひっ詰めて結び、あの時だけはムキムキだった肩から胸の辺りがシャツの下にしのばれます。懐かしい。公演後のシルヴィ主体の記事にマッシモの姿は少なく寂しい思いをしましたが、こんなところで再会するとは。この程度で嬉しくてにんまりしちゃうなんて相当窮していますねぇ。

何しろNBS主催の東京・神奈川公演では彼は踊りませんから、NBSのチラシにはマッシモのマの字もなけりゃ、NBSNewsも同様。
今回のプログラムでは、素晴らしいパートナーシップを築いているニコラ・ル・リッシュと「白鳥の湖」・・・
マリファント振付の作品は、前回の<ギエム・オン・ステージ>でも披露されましたが、今回はいよいよダンサーとしてのマリファントとギエムの共演が果たされます。

(以上NBSNewsより)

マッシモとのパートナーシップってどうなんでしょう?
前回彼が「PUSH」のパートナーを踊ったのはどうだったんだろう・・・
今回のツアーは全15公演のうち、ニコラは7回、マッシモが8回です。半分はマッシモが支える予定なんですよ〜シルヴィのオデット。

オーストラリア・バレエ「白鳥の湖」で第2幕アダージョの音楽が流れてきたらやっぱり、この場面にいる、一応はオデットを慕い一途に思っているはずのマッシモの王子姿を、たとえほとんど踊らなくても見たくなりました。似合わない訳がない。

旅の空の8日日曜川口リリアの一般発売日、特急電車で移動中に携帯電話をかけ続ける私の姿があったのは言うまでもありません。

MM | 【2007-07-16(Mon) 21:47:33】
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オーストラリア・バレエ団「白鳥の湖」 7月14日ソワレ 東京文化会館
14日から長い付き合いの胃痛が始まり、どうにか出かけたものの時に顔をしかめながらの集中力を欠いた鑑賞となりました。その後他の不調も重なって寝連休。明日の眠りにも行きたいのでおとなしくしています。
根気がないのでまとまりのない印象の羅列です。

踊りがそこそこの水準を満たしていれば、よりドラマのあるものを私は求めているのだと悟りました。そういった意味でとても興味深く、楽しめたし満足度は高いです。このところの鑑賞で舞台を観る前の先入観が感じ方にかなり影響するのだなとも思っています。バレエといえばパリ・オペラ座であり、マリインスキーであり、ボリショイである、とまでは私は思っていませんが、歴史と伝統とテクニックと芸術性を兼ね備えたこれらのカンパニーに期待するものとは違うものを期待する、もしくは伝統とテクニック面はハナから差し引いて臨みました。失礼ながら「オーストラリア」と聞いただけで「おおらかそう、おおざっぱかしら」みたいな印象を持ってしまう。つまりそれほど大きな期待を持って臨んだ訳ではなかったということです。それを裏切られれば満足度は高くなる。
反対に身の程知らずにもヌレエフ版ドン・キなんか持ってきて、エトワールも来ないのに、という感覚で某バレエ団の来日公演は不評度が増したのではないかと。

話が逸れました。
装置と衣装は素晴らしかったです。効果的で印象を残す装置と美しい衣装。この白鳥の湖は女性の物語だと思うので、オデット、ロットバルト男爵夫人の衣装は重要ではないかと思います。まさに彼女達のまとう衣装がその時の心理を反映しているようです。長いトレーンを引くウエディングドレスの下はポワントで、いったいどうやって踊るのだろうと思っていたら見事に捌いて、効果的にその長い裾の存在を誇示して踊っていました。
冒頭のシーンでオデットは既に王子の愛情に不信を抱いているのに、ウエディングドレスを着ているときはとても晴れがましい。あの不安はどうしたの?と思っていたら、二人で衣装を着替えてきてから不安が顕わになってくるのですね。パンフレットによれば(もしくはオフィシャルブログの記事)スカートの中に黒いペチコートが入っているという白いドレス。無垢で清楚な白、装飾も控えめ、身体に沿うラインでスカートのボリュームも控えめなオデットのドレスはけっこう頼りない感じなのです。その時ロットバルト男爵夫人はグレイ系のドレス。スカートのボリュームも上半身の装飾もオデットより明らかに豪華です。ウエディングドレスで華やかに祝福されていた、王室の婚礼という表向きに確保された場所が、オデット自身になると内面の不安が明らかになる。王子との関係をあまり隠そうとせず堂々としている男爵夫人を前に実に頼りない。
衣装に関して言えば、第2幕、サナトリウムに連れて行かれて大きなバスタオルに包まって神経的に身体を揺らしている様子。無理やりシャワーを浴びせられて白いスリップドレスのようなこれまた装飾のないシンプルな服を着せられる。白鳥たちと出会い白いぎざぎざ段々スカートつきの衣装になり、また夢から醒めたように冒頭のバスタオルくるまれ姿にもどるのが印象的でした。夢の世界、もしくは心の中の世界だったのだと、とてもわかりやすい。
第3幕では自信を持って白いドレスで登場するけれど、第4幕で再びウエディングドレスで現れ、それを脱ぐと黒鳥姿。このあたりがまだ自分の中で上手く消化できていません。


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バレエ公演感想 | 【2007-07-16(Mon) 17:31:43】
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いよいよ日本のバレエの夏
すっかり出遅れてしまった話題の「ルグリと輝ける仲間たち」出演者・演目変更
普通に楽しみにしていた公演ですが、POB方面に淡白な私としてはモローとオフォルトの降板が出たときも「そっかー、モローは怪我が多いなぁ。見られないのね、残念」という程度。
しかし今回は!
オレリーを楽しみにしていた方には申し訳ないのですが、ひょっとしてこのまま順調に行くと
初イレール様です。それもルグリとの「さすらう若者の歌」が見られるとは。
更にジョゼの三角帽子!これもとても見たかったもののひとつ。昨夏のバレエフェス ファニーガラでちらっと見てあまりのセクシーさにしびれっぱなしでした。
思わずチケットを追加できないか考えてみましたがやめました。どちらも1回きり、全身全霊で受け止めましょう。
怪我をしたダンサーが早く回復して踊れるようになりますように。若手の方々はまだ拝見するチャンスがめぐってくるでしょう。モローはいつか全幕を観たいものです。
オレリーもまたルグリと来日してくれるでしょうか?
10月のスカラ座Le Parc のゲスト出演が実現するか気になります。

オーストラリアバレエも始まりました。今日のソワレを見る予定なので既に出ている感想を読まないようにがまん。

グルジア国立バレエの方も、コレーラのパートナーがジュリアーニからカンデラキに変更。もう来日していて今日は横須賀公演なのですね。ブログを読んでいるとやっとやっと見られるニーナが本当に楽しみになってきました。ジャパンアーツの来日公演ブログは盛り上げるのが上手ですね。
2004年夏からバレエに通い始めたので、ニーナが前回の来日後グルジア国立バレエの芸術監督を引き受け、さらに出産と舞台をお休みし始めるところにもろに当たってしまい今回が初ニーナなのです。早く見ておかなくちゃダンサーの筆頭であったというのに。

早い時期からチケットをとっていた公演の他にもいろいろ気になるものはありますが、既に日程と資金がきつくてなかなか追加が出来ないでいます。
迷っているうちにチケットがなくなって諦めたタラ・レバ(高橋竜太さんが出るので)

井上バレエ団も藤井直子さん、島田衣子さんを見てみたいのに毎年来日公演真っ盛りの7月に公演をされるので未見のまま。こちらは眠りの王子がティアゴ・ソアレスからエマニュエル・ティボーに変更になっています。

Kバレエのドン・キe+で出演者メッセージ動画が出たりしてまた気になったり。もう断念はしているのですが。しかし。一番真面目で二人の間のコンタクトが希薄なメッセージでしたね、輪島くん。康村さんと橋本くんとか、中村さんと宮尾くんはなんか二人、という雰囲気があるのに。

あとは8月のローザンヌ・ガラと小林紀子BTに悩み中。。。


バレエあれこれ | 【2007-07-14(Sat) 11:34:09】
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「ルジマトフのすべて2007」他のダンサー、いろいろ編
「ドン・キホーテ」よりGPDD エレーナ・エフセーエワ、ミハイル・シヴァコフ
二人とも初めてではないが、メインロールを踊るのは見ていないので楽しみにしていた。
エフセーエワはくっきり鮮やかな踊り。とても安定している。表情も気が強そうで手首の返し、ポーズのキメなどがすこしくどいかなと感じるぐらい。全幕の最後ではなくてガラ・コンサートとしてはこのぐらいでいいのかもしれない。フェッテは前半ダブルを取り入れていたけれど、数日前に見てしまったザハロワのフェッテとどこか違う。速さは勿論だけど、軸の通り具合だろうか。ザハロワの高速は凄かったけど好きではなくて、エフセーエワのも好きではなかった。それが何故なのかよくわからないのがもどかしい。エフセーエワの踊りは好きな方。メリハリが利いてくっきり鮮やかのは目に楽しい。噂のオーロラを見てみたい。

シヴァコフはヴァリエーションだととっても楽しそうだけど、サポートの時はすこしぼーっと顔。ガラ・コンサートでももすこしキトリにラブ視線が欲しいなあ。エフセーエワがちゃきちゃきキトリなだけに対比がくっきり。衣装もエフセーエワの上衣黒、チュチュ赤に対して、上着がワインレッドというのは合わないのでは。パンフ写真の黒の方がいいのに。これはきっと彼のせいではないのだろうけど。ヴァリエーションになると本当に生き生きとしていて、いたずらっ子のよう。「どうだ!」感はあまりなかったけど、綺麗にステップを、跳躍を決めていくときの表情がいい。下手奥から斜めに跳躍をしながら、着地で膝付きポーズになるところがステキでした。

「マラキ」D.ピモノフ振付 イーゴリ・コルプ
「マラキ」とはヘブライ語で「私の(神の)使者」という意味らしい。コルプがこの公演のために用意した今回が世界初演の作品とのこと。
パンフレットを読まずに見たのでその辺りの意味はわかっていなかった。背景には鳥の羽?翼?のような画像が映り、椅子がひとつ。その椅子の上に立体的な翼をつけた上着をきて乗っているコルプ。椅子の上で動き、降りて動き、やがて上着を脱ぎ捨てて動く。
ごく短い作品。翼つき上着を着ていようが、それを脱いでからは尚更、しなやかで美しいコルプの動き。ただ見とれる。どこかコミカルな雰囲気も漂う。人を小馬鹿にしているような。そうして好きなように動き去っていったコルプを見て浮かんだ言葉は「トリックスター」だった。
振付者は何を言いたいのかわかっていないのだが、つまらない、もう結構、ということもなく、もう一度見てみたい。

「白鳥の湖」より黒鳥のGPDD アリョーナ・ヴィジェニナ、アルチョム・プハチョフ
二人とも初めて見る。
ヴィジェニナはとても丁寧に踊っている感じ。オディールとしては迫力不足。不足はないのだろうがテクニックに余裕は感じられない。悪くはないのだけど。これからの人なのだろう。
プハチョフは脚が細く美しくノーブル。テクニックも、オディールに魅入られていく表情もなかなか。今回の公演のマールイからの参加者ではシヴァコフに最も注目していた筈なのに、私のストライクゾーンに直球を投げてきたのは彼。あっちゃ〜。マールイ冬ツアー、彼の全幕が、それもジークフリートが見たい。

「道」D.メドヴェージェフ振付 ユリア・マハリナ
サラ・ブライトマンが歌うアルビノーニのアダージョにのせて描かれるユリア・マハリナその人の人生らしいが、振付が平板に感じられた。マハリナの存在感、自在な動きはさすが。

「海賊」よりPDD イリーナ・ペレン、イーゴリ・コルプ
深窓の令嬢のようにおっとりしたペレンのメドーラと、すごく上品で奴隷に見えない、でも姫の男にも見えないコルプのアリ。
ペレンのメドーラは1月にマールイで全幕を見ているがその時と印象が違った。しとやかなのは同じだけどかわいいのだ。メイクと髪型のせいかもしれないが、何やらアリに護られている風情が濃厚。踊りは文句なく。
アリというのは跳躍や回転を「どうだ」と見せ付ける印象があるが、コルプのアリは「どうでしょう?」ぐらいもなくて、何故にあれほど上品しなやかなのか。見とれてしまうけど「なんでー?」の疑問符。アリってこんなふうにも踊れるのね、と思っておけばいいのか。大層魅力的ではありました。


ルジマトフが素晴らしいのは勿論だし、他の出演者もレベルが高く楽しませてくれるとても良い公演でした。ルジすべ、次も行かなくては。
「ルジマトフのすべて」を私が観る以外に今回はもう一つ目的がありました。友人にルジマトフに出会ってもらうこと。アントニオ・ガデス舞踊団公演に同行したとき、アドリアン・ガリアの踊りを認め受け入れつつもガデスの不在をより強く感じていた彼女を見て何故かぽん!とルジマトフの姿が浮かんできたのでした。その友人アヌビスさんのレポートはこちらです。

バレエ公演感想 | 【2007-07-11(Wed) 22:18:10】
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1年経ちました、といいつつ留守します
2007年7月7日は七夕でトリプルラッキーセブン、なのだそうです。
今朝新聞を見るまで気付いてもいませんでした。

ココを始めて1年経ちました。
とにかく書きたい、叫びたい、で始めたけれど、「書きたい」ということは誰かに読んで欲しい、伝えたいということなのだと最近になって気づきました。
バレエへの情熱いまだ冷めやらず。
読んで下さる、つながって下さる方々から力をいただいていることに感謝を。
まだ続けられそうです。

ルジ様の続きも書けていないのですが、明日から数日留守にして火曜日あたりに復活の予定です。

ただの日記 | 【2007-07-07(Sat) 00:00:00】
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「ルジマトフのすべて2007」 6月30日新国立中劇場 ルジマトフ編
バレエを観始めてまる3年になろうかという今頃になって。ようやくルジマトフ様にノックアウトされました。

「シェヘラザード」ユリア・マハリナと
この二人の十八番であるらしい演目。作品自体見るのが初めて。音楽は良く知っている大好きな曲。
なんとも官能的な世界。ルジマトフがマハリナの腕や脚に触れんばかりに手を彷徨わせる、触れないが故の狂おしい追跡。マハリナはとても妖艶。ルジマトフはきちんと奴隷で、でも肉体的な関係の上では最終的にゾベイダを征服している感じがする。何度も二人で踊ったであろう、隙のない、完成された美しい動きだがドラマがある。あまりに官能的でドキドキして、うっとりと自らの内に沸き起こってくる気分に身をゆだねる。お子様には見せられないけれどいやらしさはない。ただため息。

「牧神の午後」V.ニジンスキーの原振付をルジマトフが改訂振付、演出。ユリア・マハリナと
昨年東バで首藤さんの踊った「牧神の午後」を見ていなかったら理解度が違ったかもしれない。なるほどなあと思いながらぐっと都会的でおしゃれな感じのする世界を眺める。
最後にルジマトフがジャケットを脱ぎ、それをマハリナとの間で引っ張り合うように持つ。ニンフの残したヴェールを思い出した。

「阿修羅」岩田守弘による振付、ソロ
興福寺の阿修羅像は昔のNHKドラマ向田邦子作「阿修羅のごとく」の冒頭シーン映像に始まり、高校の修学旅行で観に行き、その後も奈良に行けば寄ってしまうぐらい好き。確かにルジマトフはイメージが重なるかもしれない。
センターに立ち尽くしたまま手と腕を駆使する動き、その描く軌跡が印象的。動き出してからがうまく入り込めなかった。この日劇場に来る前に買い物などして多少疲れていたので眠気が。もったいない。もう少し近くでもう一度ちゃんと見てみたい。

「ボレロ」リカルド・カストロ・ロメロ振付
ロサリオ・カストロ・ロメロ、リカルド・カストロ・ロメロ、コンパニア・スイート・エスパニョーラのダンサー
圧巻。ストーリーや構成はシンプル。ルナのロサリオが天井から吊るされた長い白い布と戯れるというのか、包まれたり、巻きつけたり、効果的。ルジマトフはミノタウルスで、などどは考えず、ボレロの音楽と目の前で繰り広げられる世界に感覚的に浸っていた。
ボレロという音楽の持つ、全てを押し退けてその旋律とリズムに身を任せずにはいられない凄まじい力。それに負けない印象的な瞬間の連続。動きはただ美しく、目と耳から身体に入って訴えかけてくる。飛びぬけて別格に美しいのがルジマトフ。脚はもちろんだが、あの上体と腕の美しさはどうだ。最後には彼しか見ていなかった。もう何も考えられない、ただただ彼の姿を追うだけ。血が騒ぎ、おとなしく正しい姿勢で座席に座ってなどいられず、すこし背をまるめてだらしなく背もたれに身を預け、何もおいていない腿を手でつかむ。はっとする瞬間の連続。彼の動きがポーズが描く軌跡が放つ軽い衝撃波に、為すすべもなく身を曝しているだけ。

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バレエ公演感想 | 【2007-07-03(Tue) 23:46:20】
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東京バレエ団「ラ・シルフィード」6月29日 ゆうぽうと
ラ・シルフィード:吉岡美佳
ジェイムズ:木村和夫
エフィー:西村真由美
ガーン:中島周
マッジ:平野玲
アンナ:加茂律子

パ・ド・ドゥ:高村順子、古川和則
シルフィード(ソリスト):乾友子、田中結子、前川美智子

「ラ・シルフィード」全幕は2005年2月に斎藤友佳理、マチュー・ガニオで見て以来。ラコットのロマンチックバレエがすごく好き、という訳ではないので作品そのものには期待が薄かったのですがとても楽しめました。昨年は「パキータ」「ファラオの娘」「ドナウの娘」とラコットの復元物を続けて観ましたが、この「ラ・シルフィード」が一番シンプルでコンパクト、だからこそ楽しめるのかもしれません。
主要な役全てが素晴らしく、シルフィード達の群舞もなかなか良く、どこかが突出することなく良いバランスが保たれ、集中力の高いぎゅっと濃い舞台だったのではないでしょうか。


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バレエ公演感想 | 【2007-07-02(Mon) 00:26:48】
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