とりあえず第1部について。
『ハムレット』第2幕より“パ・ド・ドゥ”
振付:J.ノイマイヤー 音楽:M.ティペット
シルヴィア・アッツォーニ イリ・ブベニチェク
2007年夏のフェリ引退ガラで観ていて(アッツォーニ&リアブコ)、好きな場面。
最初ひとりでお人形と戯れたり、喜怒哀楽をはっきりと表現するアッツォーニのオフェリアにとても引き込まれます。幼さがすこし痛々しい。
お互いを想う気持ち、旅立ちをなかなか告げられないハムレット、なんとなくわかっていながら受け入れ難いオフェリア。そんな二人の感情が行き交うのを息を詰めて見守るようなPDD。
サポートされて片脚をターンアウトしながら高々と上げていくアッツォーニの動きを見ながら、その脚は感情の高まりを語っているのだと妙に納得しました。ジュリエットしかり、マノンしかり。彼女たちの脚が描く軌跡は駆け上って行くときめきそのもの。そういったPDDはこれまでに何度となく見てきているはずなのに今更です。
ブベニチェクのハムレットにはシャイで不器用そうな印象を持ちました。内側に溜め込まれる想い、逡巡。それが想いの強さを感じさせる。
全幕を見ておらず、ストーリーもよくわかっていなくてもぐいっとその世界に引き込んで離さない、二人の表現力の素晴らしさには脱帽です。
『ジゼル』第2幕より
スヴェトラーナ・ルンキナ マチアス・エイマン
ジゼルのお墓前でアルブレヒトがジゼルを感じ二人で最初に踊るところではなくて、ミルタたちにみつかって懇願をくりかえしつつかわるがわる踊るところ。あの有名なアルブレヒトのヴァリエーションが含まれるところです。
ルンキナのジゼルは2007年の合同ガラでもちらっと観ていますが、その時より温度がありました。まだアルブレヒト経験値が低そうなエイマン君相手なので先輩お姉様モードに見えたのかもしれません。
組んで合わせた時間は短いだろうけれど、大丈夫?と思わせるサポートではなかったし、ヴァリエーションは美しくて素敵だし、まだ若いうちにアルブレヒトを踊るところを是非見たいと思わせてくれたエイマン君でした。
「きゃー素敵〜好きだわー」というのではないのですが、人を惹きつけてしまう何かをもっていますね。
『椿姫』第1幕より
振付:J.ノイマイヤー 音楽:F.ショパン
ピアノ:上田晴子
エレオノラ・アバニャート バンジャマン・ペッシュ
2007年夏の「ルグリと輝ける仲間たち」で白のPDDを披露した二人による第1幕のPDD。
その昨夏は二人がアルマンにもマルグリットにも見えず、苦手意識を持っていました。ところが先にBプロ『モーメンツ・シェアード』でアバニャートの魅力に触れることが出来、苦手意識が後退。とにかく二人の伝えてくるものを見てみようという気になっていました。
こういうマルグリットとアルマンもありなのかなー、これはこれで全幕を見てみたらもっと納得するかもしれない。というのが結論。なかなか良かったと思います。
アバニャートのマルグリットはとてもナチュラル。マルグリットでございます、という感じを出していなくて、彼女のマルグリット。アルマンよりかなり年上に見えたりはしないし(実際原作ではほとんど同じぐらい)、高級娼婦としてのふるまいもするけれど、もっとかわいらしく素直な女性。
ペッシュは世間知らずなお坊ちゃんには見えないけれど、若さと執拗なぐらいの寄せる想いの強さに少々たじろぐぐらい。これでほだされないということがあるかしら、とどきどきしてしまいました。
私自身の問題として、2007年はどの『椿姫』を観てもダメだったのかもしれません。フェリとボッレが、またムッルの印象が強烈で大切で。新国立の牧阿佐美の「椿姫」も酒井&山本組で見ていますが作品自体が受け入れ難かったし。
同じ作品をいろいろなダンサーが踊る、そうすれば必ず違ったものになる、振付家が踊らせているのなら、それぞれのあり方を振付家はおそらく許容しているはず。好みはそれぞれだし、これが一番、というのはきっとあるのだろうけれど、だからといってそれ以外を否定したくない。いろいろなものを感じ受け入れたいと思っています。
『メリー・ウィドウ』世界初演
振付:P.ラコット 音楽:F.レハール
マリ=アニエス・ジロ マチュー・ガニオ
きらきらと華やかでゴージャスな楽しい世界でした。
ジロの圧倒的な存在感。「ドナウの娘」では今ひとつに思えたラコットのデザインによる衣装も悪くない。ジロの身長としっかりした身体から繰り出される回転はなんともスケールが大きい。
マチューは王子様を演じているときより、こうしたちょっとひねりの効いたもののときに見せる表情の意外性に魅力を感じます。
『ハムレット』第2幕より“パ・ド・ドゥ”
振付:J.ノイマイヤー 音楽:M.ティペット
シルヴィア・アッツォーニ イリ・ブベニチェク
2007年夏のフェリ引退ガラで観ていて(アッツォーニ&リアブコ)、好きな場面。
最初ひとりでお人形と戯れたり、喜怒哀楽をはっきりと表現するアッツォーニのオフェリアにとても引き込まれます。幼さがすこし痛々しい。
お互いを想う気持ち、旅立ちをなかなか告げられないハムレット、なんとなくわかっていながら受け入れ難いオフェリア。そんな二人の感情が行き交うのを息を詰めて見守るようなPDD。
サポートされて片脚をターンアウトしながら高々と上げていくアッツォーニの動きを見ながら、その脚は感情の高まりを語っているのだと妙に納得しました。ジュリエットしかり、マノンしかり。彼女たちの脚が描く軌跡は駆け上って行くときめきそのもの。そういったPDDはこれまでに何度となく見てきているはずなのに今更です。
ブベニチェクのハムレットにはシャイで不器用そうな印象を持ちました。内側に溜め込まれる想い、逡巡。それが想いの強さを感じさせる。
全幕を見ておらず、ストーリーもよくわかっていなくてもぐいっとその世界に引き込んで離さない、二人の表現力の素晴らしさには脱帽です。
『ジゼル』第2幕より
スヴェトラーナ・ルンキナ マチアス・エイマン
ジゼルのお墓前でアルブレヒトがジゼルを感じ二人で最初に踊るところではなくて、ミルタたちにみつかって懇願をくりかえしつつかわるがわる踊るところ。あの有名なアルブレヒトのヴァリエーションが含まれるところです。
ルンキナのジゼルは2007年の合同ガラでもちらっと観ていますが、その時より温度がありました。まだアルブレヒト経験値が低そうなエイマン君相手なので先輩お姉様モードに見えたのかもしれません。
組んで合わせた時間は短いだろうけれど、大丈夫?と思わせるサポートではなかったし、ヴァリエーションは美しくて素敵だし、まだ若いうちにアルブレヒトを踊るところを是非見たいと思わせてくれたエイマン君でした。
「きゃー素敵〜好きだわー」というのではないのですが、人を惹きつけてしまう何かをもっていますね。
『椿姫』第1幕より
振付:J.ノイマイヤー 音楽:F.ショパン
ピアノ:上田晴子
エレオノラ・アバニャート バンジャマン・ペッシュ
2007年夏の「ルグリと輝ける仲間たち」で白のPDDを披露した二人による第1幕のPDD。
その昨夏は二人がアルマンにもマルグリットにも見えず、苦手意識を持っていました。ところが先にBプロ『モーメンツ・シェアード』でアバニャートの魅力に触れることが出来、苦手意識が後退。とにかく二人の伝えてくるものを見てみようという気になっていました。
こういうマルグリットとアルマンもありなのかなー、これはこれで全幕を見てみたらもっと納得するかもしれない。というのが結論。なかなか良かったと思います。
アバニャートのマルグリットはとてもナチュラル。マルグリットでございます、という感じを出していなくて、彼女のマルグリット。アルマンよりかなり年上に見えたりはしないし(実際原作ではほとんど同じぐらい)、高級娼婦としてのふるまいもするけれど、もっとかわいらしく素直な女性。
ペッシュは世間知らずなお坊ちゃんには見えないけれど、若さと執拗なぐらいの寄せる想いの強さに少々たじろぐぐらい。これでほだされないということがあるかしら、とどきどきしてしまいました。
私自身の問題として、2007年はどの『椿姫』を観てもダメだったのかもしれません。フェリとボッレが、またムッルの印象が強烈で大切で。新国立の牧阿佐美の「椿姫」も酒井&山本組で見ていますが作品自体が受け入れ難かったし。
同じ作品をいろいろなダンサーが踊る、そうすれば必ず違ったものになる、振付家が踊らせているのなら、それぞれのあり方を振付家はおそらく許容しているはず。好みはそれぞれだし、これが一番、というのはきっとあるのだろうけれど、だからといってそれ以外を否定したくない。いろいろなものを感じ受け入れたいと思っています。
『メリー・ウィドウ』世界初演
振付:P.ラコット 音楽:F.レハール
マリ=アニエス・ジロ マチュー・ガニオ
きらきらと華やかでゴージャスな楽しい世界でした。
ジロの圧倒的な存在感。「ドナウの娘」では今ひとつに思えたラコットのデザインによる衣装も悪くない。ジロの身長としっかりした身体から繰り出される回転はなんともスケールが大きい。
マチューは王子様を演じているときより、こうしたちょっとひねりの効いたもののときに見せる表情の意外性に魅力を感じます。
