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homia

Author:homia
homia(ほみ)
2004年春、山岸涼子の「テレプシコーラ」を読み
同年8月東京バレエ団40周年記念ガラからバレエに通い始める
2006年7月7日ブログ開始

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≪マニュエル・ルグリの新しき世界Ⅱ≫Bプロ 7月18日 ゆうぽうとホール
ルグリとアイシュヴァルトのオネーギンPDDにぽたぽたと落涙し、緩んだ涙腺はフィナーレ、大好きな「威風堂々」の泣きが入る旋律のところで再び壊れた。
彼らはこうして来てくれた。私は最終日のみの参戦だったけれど、誠実な良い舞台を本当にありがとう。
ずいぶん普通の生活をするようになったと思っていたけれど、“来てくれた”だけでこんなにも胸が一杯になってしまうほど、“普通ではない”ところにまだ自分はいるのだ。

「ビフォア・ナイトフォール」
振付:ニル・クリスト 音楽:ボフスラフ・マルティヌー
ニーナ・ポラコワ、ミハイル・ソスノフスキー
高村順子-宮本祐宜、佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-長瀬直義


音楽が印象的。生演奏でもう一度観てみたい。
ポラコワとソスノフスキーの緊迫感のあるPDDはなかなか良かった。

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:レオン・ミンクス
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ


ヌレエフ版なのでより親しんだロシア寄りの振り付けとはけっこう違う。慌てず騒がず大人っぽく粋。でもチェリェヴィチコは可愛いバジル。コノヴァロワは大人っぽい艶のあるキトリ。二人のバランスはちょっと面白い。チェリェヴィチコにテクニックがあるのはわかったけれどすこし力みを感じる。一生懸命さととってしまえば、大人のキトリを前に精一杯粋に振舞ってみてもやっぱり可愛いーに帰結してしまったりする。楽しかった。

「モペイ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:C.P.E.バッハ
木本全優


ほっそりとしなやかな身体。そのままにやわらかくしなるようによく動く。4月にスカラ座でフォーゲルの「モペイ」を見たばかりだが、印象がかなり違う。すこしの生真面目さとそれでいて縛られない自由さ。木本さんは勿論初めて見たけれど、手脚が長くまさによく言われる“日本人離れした”体型。彼らの世代では珍しくないのかもしれない。そして動きそのものがとても綺麗。正確さと優美さ。
彼ぐらいの細さや長さを好ましく思ってしまうのは個人的な嗜好だけど、やはり東洋人だなと感じる。そこにある身体が発する空気が違う。失礼ながら美男子ではないけれど彼ほど動きそのものの力があれば今後かなりの活躍ができるのでは。彼のバジルが観たいと本気で思った。

「椿姫」より 第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン
マリア・アイシュヴァルト、フリーデマン・フォーゲル
ピアノ:三原淳子


いつもクールな印象のアイシュヴァルトがずっと幸せそうにほんのりと笑みを浮かべている。彼女なら大人でそう簡単には崩れないマルグリットだろうと予想する。だからこそ、この幸福の絶頂をすこしおずおずとぎこちなく、ひとつひとつ確かめながら実感してやがて全身をアルマンに預けていく、感情をまっすぐに出していくのが切々と伝わってくる。とても素敵だった。
フォーゲルは激情間欠泉といった趣。朴訥さと甘さがないまぜになる。それはそれでリアリティがあるけれど好みではなかった。感情の流れが読み取りにくいのと、アイシュヴァルトとのつながりが希薄に感じられた。

「クリアチュア」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:デム・トリオ(トルコの伝統音楽)、マジード・ハラジ、ダファー・ヨーゼフ
上野水香、パトリック・ド・バナ


ド・バナの振り付けは嫌いではないけれど、すこし眠気に襲われてしまった。猛暑のせいだと思っておこう。
なかなかドラマチックに興味深くもあり。上野さんは古典より現代ものの方がずっといいと思う。

「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
ニーナ・ポラコワ、マニュエル・ルグリ


ルグリ(様をつけたくなる)はやはり美しい。もうちょっとした動きだけで、そのパッセひとつで十分というぐらい。ポラコワはずっと明るい笑顔の少々健康的すぎるマノン。マノンよりルグリの、依然として若々しく動きは衰えず美しくサポートは完璧、デ・グリュであるのを堪能したひととき。


「サイレント・クライ」
振付:パトリック・ド・バナ 音楽:J.S. バッハ
パトリック・ド・バナ


「クリアチュア」よりさらに睡魔に襲われる。
ド・バナはソロより誰かと絡んだ方が面白い。

「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトール・グゾフスキー 音楽:フランソワ・オーベール
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ


二人とも白い衣装。コノヴァロワは上半身にすこしボリュームを感じる。テクニックキレキレで見せますよーというのでないグラン・パ・クラシック。やることは概ねやっているのではないかと思うけれど。
グダノフももう少し、かな。ロシアの王子は立ち居振る舞いだけでもいいなあと思うけれど。コーダのディアゴナル、ブリゼ?でいいのかな、そのあたりの細かい脚さばきがなかなか綺麗。ジャンプしている高さはそれほどないのにちゃんと動きが収まっているのね、と思った。

「カノン」
振付:イリ・ブベニチェク 音楽:オットー・ブベニチェク、ヨハン・パッヘルベル
デニス・チェリェヴィチコ、ミハイル・ソスノフスキー、木本全優


この作品は大好き。3人とも動きはそれぞれにクリアで大きく美しい。でもその身体の存在感がそれぞれ違って面白い。木本さんは細いせいもあるが同じ東洋人だと感じる。草食系とでも言えばいいのか。チェリェヴィチコが直接的な肉食系を思わせ、ソスノフスキーは影のあるワイルドさ。3人がそれぞれ楽しそうに、ときに絡みながら、男女の情などといった世界を超越したところで踊り続け、そこから何かが立ち上がり伝わるのがこの作品の魅力。メンバーが変わればまた違ったものが感じられる。とても楽しかった。良かった。
「La souffle de l'Esprit」全編もまた観てみたい。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:P.I. チャイコフスキー
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル


コホウトコヴァがとても素敵。録音でなかったらどんな感じなんだろう。それほど速くなく、情緒薄くかっとばす風でもなく、ウェットになるぐらい緩急をつけるのでもなく。彼女も実は初めて見たのだが、ぎすぎすしない余韻のある踊りに魅力があり好みだった。Aプロのマノンも観てみたかった。
フォーゲルはこちらでもスイートで、アチチュードやアントルラッセで彼の動きの美しさを堪能。ポーズの瞬間、すこし首を傾げるような彼独特の部分もけっこうというかちゃんとあり。アダジオでは音楽に感極まったような様子も見せ、若干の過剰感も。好みの分かれるところでもあろうが、この動きの美しさと甘さを伴った彼の魅力に今日は降参。


「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ


アイシュヴァルトに釘付けだった。2005年のシュツットガルト・バレエ来日、ルグリと踊ったときは観ているけれど前回2008年のときは彼女のタチヤーナを観なかった。その後東京バレエ団、スカラ座と「オネーギン」は観ていたけれど、悪くはなくともこれぞというタチヤーナは見ていなかったのだと悟る。こういうタチヤーナが見たかったのだ。
手紙を受け取っての動揺、オネーギンが現れたことへの震え。拒絶、揺れる心、決死の拒絶、やはりその手を取ってしまう、求め身を投げ出しつつも常に引き裂かれる心。手紙のある机に近づくときの気持ち。机と鏡だけが彼女の守るべき聖域で、そこに近づいて自らを律しようとする。けれどどれほどオネーギンを求めているか。ひとつひとつ、些細に思える動きにも意味が宿り、アイシュヴァルトのタチヤーナの感情に飲み込まれてついていく。息をつめて、手を固く握り締めて。
最後オネーギンをはっきりと拒絶するところ、彼女はするりとオネーギンの手を逃れて机に近づき、手紙をつきつける。
手紙を取る前にオネーギンから逃れる時にはっきりと手を振りほどくスカラ座のエマヌエラ・モンタナーリとの違い。このあたりは多少余地があるのだろうか。
さすがシュツットガルトのバレリーナと言わざるを得ない。かの地で観る事がかなったらどんなに幸せだろうか。

ルグリもまた素晴らしかった。崖っぷちで引かない決意を湛えていながらも優しさが十分に残っている。強引さよりすべてを投げ出して懇願する哀れともいえる姿と失われない優しさ。彼の「オネーギン」全幕を観ることはもうかなわないのだろうか。

2012年のウィーン国立バレエの来日がとても楽しみ。

公演感想2011 | 【2011-07-18(Mon) 23:14:00】
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