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homia

Author:homia
homia(ほみ)
2004年春、山岸涼子の「テレプシコーラ」を読み
同年8月東京バレエ団40周年記念ガラからバレエに通い始める
2006年7月7日ブログ開始

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東京バレエ団「ジゼル」 8月18日 ゆうぽうとホール
1ヵ月近くブログを放置してしまいました。
8月に観たバレエは東京バレエ団「ジゼル」のみ。2日目の方です。
とりあえず主役二人の印象だけ書いてみます。

ヴィシニョーワは凄かったです。こちらもハナから彼女に普通のジゼルは期待していませんが、一幕のアルブレヒトとの最初のところから、違う世界につながっている娘でした。うっとりとゆっくりあたりを見ますように頭をめぐらせ、彼女だけに見えるものを感じている。初々しさがありながら、妖艶さものぞかせる、それは勿論無意識に。花占いのところも面白くて、がっかりうなだれるのではなく、何故なのかしら?そんなことがあるのかしら?という風。
狂乱の場で目に付いたのは、「彼がドアをノックして・・・」というところから、幸福な時を思い出すのが始まっていたこと。スタンダードなのかもしれませんが、これまで何度も「ジゼル」を見てきて今回初めて気がつきました。ここでもウィリたちに呼ばれているのが彼女だけに聞こえる、見えるのが明らかでした。
彼女の独特さが際立ち、引き込まれて涙する、というよりどうしてこうやっているのかな?という距離感があったので、物語の世界に没入するという風にはなりませんでした。
第二幕は毅然とした強さの感じられる、感情をあまり出さずにアルブレヒトを守り通すジゼルでした。ミルタにも懇願しません。で、終わってみて、形どおりにジゼルはアルブレヒトを守り通したけれど、この一風変わった娘は本当にアルブレヒトを愛していたのかしらん?もし結ばれることがあっても、ジゼルの方から飽きちゃうのではないかなどと不埒なことを思ったのでした。

踊りは余裕を持ってコントロールしていました。今回個人的に上半身と腕に注目していたのですが、素晴らしくしなやかで力を感じない自在な動き。非常に雄弁でした。腕そのものが生きもののような。肩はたくましくすこしいかった感じなので、理想のバレリーナ像からは少々逸脱していると思いますが。
すごく好き、というのとは違うけれど、どんなふうに見せてくれるのかな、という期待がつきないダンサーです。

さてチュージン。来年2月のボリショイ来日、彼のジークフリートをどうやって観に行こうか思案中。
ダンチェンコの来日の時は彼に当たらなかったので初めてでしたが、かなり素敵。彼の舞台をもっと見てみたいと思っています。
まずは踊りがとても綺麗。アントルシャ・シスなどの細かい脚捌きもすごいし、ジャンプも高く余裕がある。ジュッテ・アントルラッセであそこまで脚が上がっちゃう人はそういないのでは。あそこまで上がらなくても十分絶品だと思うのですが、力みなく上がってました。テクニックに隙がなく、またすべてをとても丁寧に踊っている。
そしてたたずまい。適度にノーブルで、ナルシスティックにならないのも好印象。
演技にもまた隙がない。ちゃんと舞台上でアルブレヒトを生きている。チュージンの場合、どちらかというと純愛路線。少なくとも遊びなれたお貴族様の火遊びには見えませんでした。ヴィシニョーワがアルブレヒトといるのに自分の世界に入っているように見えるときでさえ、愛情に満ちた優しいまなざしを向けていて素敵。
村娘の素朴さに惹かれたというより、村娘でありながら妖艶でエキセントリックな魅力を放つジゼルに真面目に愛を捧げてしまったという趣でしょうか。

冒頭のウィルフリードとのやり取りで驚いたことがひとつ。お止めくださいと諌めるウィルフリードはなんと薬指をさすマイムをし、あなたには婚約者がいるではありませんか、とはっきり言っていたのです。ここまで具体的に、それこそ物語の冒頭でこの男は婚約者がいるのに村娘にちょっかいだしてるんですよ、と宣言しているのを見たのは初めて。実際には「ジゼル」を見る人の大半がその設定を知っているとしても、こうもはっきり言うのはどういうことなんだろうと思いを巡らさざるを得ません。
それを見て露骨にいやな顔をするアルブレヒト。現実をわかっていて、ジゼルに向かう気持ちを止められない。つまりはアルブレヒトはわかっていた、ということをより強調しているのでしょうか。チュージンのアルブレヒトはまだ若く恋愛に対してそれ程余裕がないのでは、と思わせます。それはジゼルと会っている時にも現れていて、花占いをするとき、ベンチに片足を乗せて上から見下ろすとすこし馬鹿にした感じがでますが、チュージンはジゼルの目の高さに、多分跪いていたと思います。
第二幕の入場も嫌味なく素敵だったし、打ちひしがれるのでも、生かされた事実を悟るのでもない、それをわかって悲しみの中にいるという最後も印象に残りました。マイムではないところの、演技の部分が自然で型にはまっておらず、ジゼルよりはアルブレヒトの感情に寄り添いやすいという結果に。

踊りもいいし演技もいい、そして姿かたちと雰囲気たたずまい、舞台での自分の出し方の加減も私にはかなりストライクゾーンです。

ヴィシィニョーワの独特で強いジゼルには中和しつつ破綻しないチュージンの様な相手もいいのかも、と思いました。二人の恋愛濃密度が低めではありますが。

公演感想2011 | 【2011-08-27(Sat) 22:59:11】
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